2010年7月27日火曜日

グアム雑感


夏休みを取ってグアムに行って来た。
5泊6日だったのだが、その間ニュースはほとんど見ず、またパソコンにもほとんど触れなかった。いつもまるで中毒のようにパソコンに向かっていたから、メールもブログもその他もろもろからも離れた生活であった。
たまにはいいものである。

南の島でバカンスというのは、個人的にはもっとも好きな海外旅行のタイプである。
名所旧跡を訪ね歩くというのもいいかもしれないが、青い空、透明な海、白い砂浜に囲まれたヤシの木の木陰かビーチパラソルの下にデッキチェアーを置いて、トロピカルドリンクを飲みながらのんびり読書をする。時折海に浸かって体を冷やし、夕方には街へ繰り出して、地元の人たちの生活の雑踏の中でそぞろ歩きを楽しみ、地元の人たちから教えられたレストランで舌鼓を打つ。そんなバカンスが理想的である。

ところが小学生と幼稚園の子供がいると、そんな理想とはかけ離れた姿となる。
何せ朝からプールだ海だとなる。小学生の長女はともかく、長男からは目が離せない。
水を怖がらないのはいいのだが、足のつかない深いプールでもどんどん入って行く。
頼もしくもあるが、何かあったら大変だからついていないといけない。
またウォータースライダーなどは、長男単独では利用できないものが多く、また出来ても勝手にさせておくわけにはいかない。

というわけで、トロピカルドリンクなんて言っている場合ではない。
バーカウンターを横目に長男と一緒になって水に浸かっている羽目になる。
ウォータースライダーなど何度長男と一緒に滑ったかわからない。
水に入っているとそれだけで体力を消耗するそうだが、つくづくそれを実感させられた。
夜は子供たちを寝かしつけると、間を空けず疲れて一緒に寝てしまっていた。
おかげで夜寝る前に読もうと思って、持って行った文庫本はほとんど進まなかった。
まあその分、睡眠時間だけは普段の倍近くたっぷりと取る事ができた。

考えてみれば東京にいたって、連日子供とプールに通っていたら、それは疲れるわなと思う。
長男だけだったら、何もグアムまで行かなくても近所の区民プールでもたぶん喜ぶだろう。
白いデッキチェアーは荷物を置くだけで遠くにある存在だったが、それでも透明な海ではゴーグルをして顔をつければたくさんの魚たちが見られた。江の島あたりの海や、近所のプールではそうもいかないから、それだけでも行った甲斐はあったというもの。

成田に着いて真っ先に聞いた蝉の声に日本の夏を感じた。
そう言えばグアムでは蝉の声は聞けなかった。
グアムでは、肌に突き刺すような日差しに目を細めていたと思ったら、一転して土砂降りの雨になり、10分もするとまた強い日差しという繰り返し。
雨季だから連日のスコールだったが、これだけの雨と太陽とだから植物も育つし、でっかいナメクジは這っているし、ヤモリが無数に這いまわり、蝶が舞い、聞いた事のない鳥の鳴き声があたりに響き渡る・・・
まあ南の島の雰囲気は十分味わえた。

とっても疲れたのは確かだが、家族が喜んでいたから良しとしたい。
「また来年も行きたいね」
子供にそう言われて、「じゃあ来年もまた行こう!」という声をすんでのところで飲み込んだ。
情けないが、こればっかりはな。
浮かれる事なく、こんなところは妙に冷静な自分にちょっと寂しい思いがしたのであった・・・

【本日の読書】
「二度目のノーサイド」堂場瞬一

          
     

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