2010年7月16日金曜日

ニュースに思う

今週は二つのニュースが目についた。
民主党が大敗し、にわかに菅首相の責任を問う声が出てきたのが一つ。
この「責任」というのが我が国では曲者である。
普通「責任をとる」と言えば、聞こえはいいが何の責任だかよくわからないケースが多いのだ。

確かに民主党は選挙で過半数の議席を獲得できなかった。
その一因には、菅総理の「消費税発言」は確かにあるだろう。
だからその責任を問う声が出るのもわかる気がする。
だが、そもそも民主党の支持率低下の原因を作った戦犯は鳩山元総理であり、小沢氏である事は間違いない。

もしも二人が辞めずに選挙に突入すれば30議席も取れなかったのではないだろうか。
菅さんの「消費税発言」がなければ50議席は取れたのかもしれない。
それが44で終わったとすれば、菅さんの責任は▲6議席となる。
ところがその前に30→50のプラスがあるから差し引き+14議席だ。
つまり功績こそあれ、マイナス責任はないはずである。

まあ企業にしろ、政党にしろ、すべての責任は最終的にはトップにある。
それはそうだが、なるほどと思えるようなものがあってほしい。
菅さんの「責任論」はどうやら消えたが、それは9月に党首選があるからなのかもしれない。
ただ今は民主党は足場固めをしないといけない時期。
党首選なんかやっている場合ではないと思うのだが・・・

もう一つのニュースは、日本振興銀行の木村元会長が逮捕された事だ。
一時は我が世の春を謳歌しているかに見えた木村氏であるが、とんだところで墓穴を掘ったものだ。
それにしても鳴り物入りで登場した日本振興銀行だが、結局は新銀行東京と同じく泥にまみれている。「貸し渋りにNO」と威張って登場した両行だが、結局は理想先行で現実知らずの素人集団である事を露呈しただけだった。

実は逮捕された木村元会長は、すでに「赤字の責任を取って辞任」していたが、これもおそらく尻から火がついて慌てて逃げようとしたのだろう。
あれだけの絶対権力者が、赤字くらいでしおらしく辞めるわけがない。
素直に「赤字の責任を感じての辞任」であるはずがない。
日本振興銀行も新銀行東京ももはや確実に存在意義はない。
どうするんだろう?

民主党もこれからどんな第2ステージになるのか興味のあるところ。
9月の党首選でまた首相が代わるようだとあまり未来は期待できそうもない。
銀行ならどうってことはないが、与党だと影響が大きい。
コケてまた自民党の天下となるのもなぁ・・・
華々しく得点争いをするならいいのだが、オウンゴール合戦だと見ている方も力が抜けるだけ。
我が国の明日はどうなるのだろうと思うところである・・・

【本日の読書】
「本当の学力は作文で劇的に伸びる」芦永奈雄
「心に響く小さな5つの物語」藤尾秀昭
「ぼんくら(下)」宮部みゆき
          
【昨日の漫画】
「マネーの拳⑦」三田紀房
「ゴルゴ13-157巻」さいとうたかお


    

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