2010年10月26日火曜日

次はお遊戯会なのだが・・・

5歳の長男の通う幼稚園では、運動会の余韻も冷めやらぬうちにすでにお遊戯会の準備に突入している。長男のクラスでは「おむすびころりん」の劇をやるらしい。
「おむすびころりん」は、私が子供の頃もっとも好きだったお話だ。
(ただ単におむすびが大好きだという単純な理由なのだ)

長男に何の役をやるのか聞いてみたところ、「ねずみ!」という答えが返ってきた。
主役の正直じいさんの役だとは思っていなかったが、まあ妥当なところだと思った。
続けて「で、欲張りじいさんは誰がやるの?」と聞いてみた。
ちょっと考えた長男からは、「いないよ」という答えが返ってきた。
一瞬「えっ?」と思う。よくよく聞くと、どうやら欲張りじいさんは登場しないらしい。

「それでね、○○くんはたぬきで、○○くんはきつねで、○○くんはさるなんだ」と長男は続ける。
たぬきにきつねにさる?おむすびころりんに出てきたかぁと思うも、どうやら幼稚園の先生の配慮だと気がついた。欲張りじいさんはいかにもイメージが悪いし、園児も多いからおじいさんとねずみだけでは役が足りない。たぬきやきつねの友情出演は苦肉の策なんだろう。
それでも欲張りじいさんを何で入れないんだろうという気持ちは拭えない。

そんなところへ妻がとなりのクラスの話を聞き込んで来て教えてくれた。
となりのクラスの出し物は「金のがちょう」。
金のがちょう持つ男の子が、がちょうを触って離れなくなってしまった人たちをぞろぞろ引き連れて、お城へ向かうお話だ。農家の娘と宿屋の娘と王女様役があるのだが、そのお母さんが説明会で火花を散らしたらしい。

農家のお母さんは、子供が役柄からずぼんを履いてくれと言われたのだが、「スカートじゃダメか」と言ったところ、「農家の娘なんだから」と別のお母さんに言われてふくれた。
宿屋の娘のお母さんは王女様のお母さんから、「王女より派手な格好はしないでくれ」と言われてカチンときた。険悪なムードになったらしい。言っている事はまともな事だ。
普通だったら言われなくたって「ふさわしい恰好」をするものだ。

モンスターペアレンツとは言わなくても、そんな親たちを相手にしなければならない先生も大変だ。
欲張りじいさんを引っ込めたのもよくわかる。
それでもやっぱり「おむすびころりん」には欲張りじいさんは必要だ。
もしも、私が説明会に参加していたら、「うちの息子にやらせるから欲張りじいさんを登場させてくれ」と意見していただろう。

欲張りじいさんは確かにイメージがよくない。
だがこの物語には欠かせない。
「欲張りは良くない」というメッセージを伝えるためには、必要なキャラクターだ。
それによくよく考えてみれば、劇ではメリットが大きい。

まず間違いなく後半の主役だ。
正直じいさんの真似をして、ねずみの穴におむすびを投げ込む。
そしてねずみたちの歌が聞こえてくるのも待ちきれず、自ら穴に飛び込んでしまう。
ここらへんは、うまく演じればとてもユーモラスだ。
そしてクライマックスの猫の鳴き真似。
会場すべてが注目する中で「ニャーオ」とやるのだ。
これ以上の見せ場はない。

それに教育的な意味でも、みんながやりたがらない役をやる大切さを教える事もできる。
家庭で励まし、一緒に練習し(場合によってはヤギの鳴き真似のプロであるおじいちゃんにコツを聞きに行ってもいい)、サポート体制は万全だ。すねることなく送り出してあげられる。
考えれば考えるほど魅力的な役柄だけに残念に思う。

これから未来を担う子供たちであるが、何より心配なのはその親たちだとつくづく思うこの頃である・・・


【本日の読書】
「逆境の中にこそ夢がある」蒲島郁夫
「魔王」伊坂幸太郎
     
     

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