2012年1月10日火曜日

記憶力

週末、子供たちと一緒に風呂に入ると、「クイズ出して」とせがまれる。
お風呂ではいろいろ話もするが、クイズは割と子供たちに好評である。
と言っても、何でもいいわけではない。長女はハリー・ポッターシリーズ、長男はウルトラマンシリーズに関したクイズを要求するのである。つまり、今自分が最も関心の深い事柄について、なのである。

長男の方はまだまだ対応できる。
だが、長女の方はお手上げだ。
何せこちらは1巻しか読んでいない。
今最後の7巻の下巻を読んでいる長女とは知識の量が違う。
もうついていけないのであるが、先日は思いあまって「ハリー・ポッターに出てくる登場人物をあげよ」という問題を出した。

15人挙げなさいとしたのだが、こうすると答えはわからずとも、娘にしばし答える時間をかけさせられるので、我ながらナイスな問題だと悦に入っていた。私も取りあえずハリー・ポッターや、ハーマイオニー、ロン、ダンブルドア、スネイプなど頑張れば10人くらいは挙げられる。本は読んでなくても映画は観ているのだ。

さて、嬉々として登場人物を挙げ始めた長女。
あれよあれよという間に課題の15人を楽々突破。
そうすると私もついて行けない。
20人を越え、30人を越える。
詰まったところで私もヒントを出す。
「ほら、トイレに出てくる女の子の幽霊」と言った具合だ。
(と言っても私は名前を忘れてしまっている)

やがて40人を越え、50人を越える。
この辺になると「おいおい本当かよ」と思い始める。
私がわからないと思って適当に言っているのかな、との思いも脳裏をよぎったが、楽しそうに数えあげている娘の純粋な表情には、そんなズルのあとは微塵も感じられない。
結局57人でギブ・アップ。呆気に取られてしまった。

まずそんなに登場人物がいるのかとの疑問が湧いた。ただ全7巻だし、それも上下巻セットという巻もあるから、全体としてはかなりの長編ということもあって、どうやらそれ以上いるようである。次にそんなによく覚えているなという驚きだ。あらかじめ問題を出された上でならともかく、普通に読んでいてそんなに登場人物の名前を覚えるか、と。

私でも小説を読んでいて、ほんの何人かの登場人物であってさえ、「この○○って何の人だっけ」と前のページをめくるなんてしょっちゅうだ。それを普通にストーリーを追い掛けながら読んでいて、脇役の名前までしっかり覚えてしまうなんてと、呆れてしまう。当の本人は、本の裏を見ては、「ああまだ、○○と○○と○○がいた~」と悔しそうにしている。子供の記憶力って凄いなぁとあらためて思ってしまった。

そう言えば昔は向かうところ敵なしだったトランプゲームの「神経衰弱」でも、この頃娘に勝てなくなってきた。映画を観ていて、友人と話をしていて、「あの映画に出ていた俳優なんだっけ、ほら・・・」なんて事はいつもの事だ。声をかけてきた知人の名前を思い出せない事だってザラだ。

年をとれば脳細胞だって劣化するし、仕方ない事だとは思うが、目の前に娘の記憶力を見せつけられるとあらためて愕然としてしまう。たまに日記を読み返してみるが、完全に忘れてしまっている事もけっこうある。その時その時のちょっとした喜びなんかは、忘れてしまっていたりする。嫌な事なら良いのだが、良い事ならみんなずっと覚えていたいと思うが、実際はかなり忘れているようだ。この先、そうした事がもっと増えるのだろう。

記憶とはその人そのものと言える。
57人もの登場人物を覚えていなくてもいいから、せっかくの日々の楽しい記憶はずっと持っていたいものだ。それでもいずれは一つ一つ忘れていくのかもしれない。
まあ仕方のない事なんだろうけど、そんな危うげな記憶の補助として、せめて日記やブログはずっと続けていきたいと思うのである・・・


【本日の読書】

夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか - タラ・パーカー=ポープ, 古草秀子  無花果の森 (新潮文庫) - 小池 真理子







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