2008年12月28日日曜日

アンコール

 
先日家族でファミリーコンサートへ行ってきた。
動物に扮して馴染みの曲を演奏してくれるのだ。
子供向けであるが、プログラムの演奏がすべて終わると拍手。
一旦引っ込んだメンバーがすぐに出てきて、アンコールとなった。
こんな子供向けのコンサートでもアンコールをやるのかとちょっと意外だった。

たまにサントリーホールなどに音楽を聞きに行くが、この時は本格的だから最後のアンコールもきちんとやる。それはそれでいいのだが、どうもこのアンコールというものには違和感を覚える。
そもそものアンコールとは、本編の演奏をすべて終了した後、感激したお客さんの拍手が鳴り止まず、それに感謝した演奏家が拍手へのお礼として当初は予定していなかった演奏をアドリブでやるというものだと思う。
だが今ははじめからアンコールが予定に入っている。

おかしくないか?
誰がアンコールなど望んだというのだ。
少なくとも先日のファミリーコンサートでは私は腰を浮かしかけていたし、観客の拍手だって一応の礼儀程度でスタンディングオベーションなどほど遠かった。
まあお金を払っている以上やってくれるのはかまわないが、であれば最初から曲目をプログラムに載せてきちっとやってほしいと思う。
アンコールなど不要だ。
おかしな習慣だ。

ミュージカルではさすがにアンコールはないが、それでも延々と続く拍手に出演者たちが何度も何度も引っ込んだり出てきたり忙しい。
もちろんすごく良かった時は一緒に拍手しているが、それでも限度というものはある。
劇団四季のそれなどはコアなファンが狂ったように拍手していて、気の小さい私としてはそれを無視して帰るのは気が引けてしまうので最後まで付き合ってしまう・・・

映画でもミュージカルでも音楽でも良いものを鑑賞したあとは余韻に浸りたいものである。
その気持ちは誰もがそうだと思うが、それは自然発生的であるべきだと思うのだ。
今は大半が「お約束」でやっているようにしか見えない。
鳴り止まない拍手にアーティストが感謝して予定外の演奏をする、そういう本来のアンコールこそが求められるものだ。

形式的なアンコールには興醒めするへそまがりな男の意見なのである・・・


(とは言え、劇団四季のミュージカル「ウィキッド」は良かった。あれは自然に大拍手だった。機会があればお勧めだし、もう一度観たいと思うのである・・・)

   

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