2021年4月14日水曜日

情報開示が何より

福島第一原発の処理水、海洋放出を政府が決定

2021年4月13日BBCニュース

日本政府は13日、東日本大震災で破壊された東京電力福島第一原子力発電所から排出されている放射性物質を含む100万トン以上の処理済みの汚染水を、福島県沖の太平洋に放出する計画を承認した。この水は、同原発の核燃料を冷却するために使用されているもの。飲料水と同じ放射能レベルまで希釈してから放出する予定。放出は2年後に始まるという。数年にわたる議論の末に最終決定が下された。放出計画は完了までに数十年がかかるとみられている。しかし地元の漁業団体に加え、中国や韓国などがこの計画に反対している。

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 原発事故から10年。発電所から排出される処理水がタンクに貯められているのは知っていたが、それがここにきて貯めておくのも限界ということになったのであろう。100万トンと言われてもちょっと想像できない量である。詳しいことはわからないが、たぶん燃料棒等の核物質を冷やすのに使われた水という理解でいいのだろうと思うが、それを安全なレベルにまで戻して海に捨てようということなのだろう。

 この計画に対し、「大丈夫なのか」という疑問は当然出てくるわけであり、中韓や地元の漁業関係者、「何でも反対」野党の人たちなどが反対しているようである。その安全性に関しては、国際原子力機関(IAEA)が、「各国のほかの原発で行われている排水放出に似ている」として「問題ない」と発表しているようであり、おそらく大丈夫なのだろう。さすがに内外の注目を浴びることだから、ごまかしてやってしまおうということはないと思う。

 こういう意見に反対する人については、どういう根拠なのかというのが気になるところ。「何でも反対」野党の人たちなら(根拠などなくてもとにかく反対だから)わかるが、その他はどうだろう。地元の漁業関係者が反対するのはたぶん「風評被害」を気にするのだと思う。これはいくら安全と言われても「何となく不安」と言われればそれまで。菅総理がパフォーマンスで処理水を飲んでみたところで、起こる時は起こるだろう。

 この風評被害を防ぐには、何より信頼されることが第一だろうと思う。「何となく不安」ならばその不安を解消してあげればいいわけで、それには徹底した情報開示が一番だろうと思う。これは何も風評被害にとどまらず、およそ信頼関係を維持するには共通していることのように思われる。会社の経営にもそれは当てはまると思う。たとえば、業績が好調だとわかれば社員はボーナスが増えると期待する。ところがそうならない場合はなぜなのか、きちんと説明しないと不信感を抱かれることになるだろう。

 すこし前の話になるが、我が社は取引先の不祥事に巻き込まれてしまった。検察が捜査に来るという異常な事態となったが、その時にやったのが「状況説明」である。幸い我が社は何もやましいところがなかったので、疑いをかけられたと思われる理由や、経営陣が把握している状況をすべて説明した。従業員に対し、「あなた方には関係ない」というスタンスはあらぬ不信感を持たれるだろうと思ったのである。その効果があったかどうかはわからないが、疑惑が完全に晴れるまでの何か月間は、少なくとも社員に動揺はなかったと思う。

 我が社では年に一回業績の報告を全員に対して行っている。賞与は当然業績連動なので、全社レベルの業績はその参考になる。「今期はいい」「今期は悪い」で済ますのではなく、実績を示して「どのくらいいい」のか「どのくらい悪い」のか具体的にしているのである。各人の理解の程度はそれぞれかもしれないが、少なくとも開示姿勢は明らかにしているし、今でも何かあればきちんと全員に状況説明をしている。やっぱり「何考えているのかわからない」というのが、一番の不信につながると思うからである。

 冒頭の処理水の問題においても、徹底して情報開示するに限るのではないかと思う。なんなら処理水の水槽で魚でも飼って展示してみせたらどうかとも思う。それより素人的には「再使用できないのか」とも思う。排水して問題ないならそれを再使用しても良いように思う。循環利用すれば排水しなくても半永久的に利用し続けられるわけであり、いいアイディアのようにも思うが、どうなのだろう。まぁ、素人でも思いつくくらいだからきっと既に検討済みで、実現できないなんらかの理由があるのだと思う。

 自分は福島水揚の魚を食べるだろうかと考えてみるに、たぶん気にしないで食べるだろう。漁業関係者の方には安心していただきたいと東京の一消費者として思うのである・・・



【本日の読書】
 



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