2016年4月17日日曜日

電子書籍

この春、無事都立高校に入学した娘は、念願だったスマホを手にし、毎日ご機嫌で使っている。その進歩はさすがであり、同時に始めたママは当然として、スマホ歴1年半のパパよりも使いこなしている感がある。このあたりは頭も柔軟であり、習うより慣れろの徹底によるものかもしれないが、若者の覚えるスピードには羨ましいものがある。

そんな娘に対抗するわけではないが、自分もやらず嫌いの老化現象だけは避けたいと、常々意識している。もともと好奇心は強い方で、パソコンも比較的早く始めた方であるが、スマホも一通りは使いこなしたい。それでも今の若者は娘もそうだが、「バソコンよりスマホ」なのだそうだが、こればっかりは「スマホよりパソコン」派の自分としては同意しかねるところがある。

時代の流れは意識していたいし、できるだけついていこうと考えている。そんな中、最近ちょっと気になっているのは電子書籍だ。このところだいぶ普及してきている。時代の流れからすると、これから電子書籍が主流になるのかもしれない。自分としては、紙の本の方が圧倒的にいいので、電子書籍は利用していないし、利用したいとも思えない。だが、時代の流れであれば、いつまでもこだわっているのもまずいかもしれないとも思うし、少々複雑である。

電子書籍はスマホでも読めるらしいが、愛用のiPhone6だと画面が小さ過ぎる。本格的に始めるならiPadくらいでないと、他の人はともかく、自分には読みにくい気がする。持ち運びは常に同じ大きさだから、二冊持ち歩く本と比べると電子書籍に分がある。読みやすさはあまり変わらないかもしれない。全体をパラパラめくったりするのは、紙の本に分があるだろう。付箋やマーカーの使用はどうなんだかわからない。電子書籍は便利だと思うが、まだまだ心理的抵抗感が強いのが事実だ。

最近気がついたのは、電子書籍は出版のハードルが低いという特徴もあるらしい。紙の本だと、原稿を書いて出版社に売り込み、そこで認められないと書籍化は難しい。お金さえ払えば自費出版という手があるかもしれないが、その場合は金銭的なハードルがある。ところが、電子書籍は簡単に出版できるらしい。出版社のハードルも金銭的なハードルもずっと低く、簡単に出版できるのは大きなメリットかもしれない。

もっとも、自費出版もそうだが、出版できても売れるかどうかはまったくの別問題。出版したって誰の目にも触れないだろうし、何もしないで売れるほど甘くはないだろう。いかにして人の目に触れるようにして、クリックしてもらえるようにするかは、出版社に持ち込むのと同じくらいハードルは高いかもしれない。結局、何事にせよハードルはあるわけで、誰でも簡単に「作家」にはなれるとしても、「売れる作家」になれるかどうかは別問題。簡単に明日から印税生活などというわけにはいかないだろう。

それでも自分の書いたものがすぐ形になるというのは、かなり魅力的だ。売れるかどうかも大事かもしれないが、自分の書いたものが形になるということに、まず第一の意義がある。(「形」と言っても微妙ではあるが・・・)
昔から「いつか本を書いてみたい」と漠然と思っていたが、今の時代は電子書籍ならすぐに出版できてしまうわけで、もはや本を出すことは夢でもなんでもないのである。いつまでも「いつかは・・・」などと言っていないで、とりあえず冒頭の一文を書き出すべきなのかもしれない。

時代の流れは、止められるものではない。ならば徹底的についていけるようにしたいと思う。まぁスマホを使いこなしても、やっているのがゲームじゃしょうがないという気持ちは多分変わらない。そういうのはともかく、新しいものに対し、「わからない」と宣言して可能性を閉ざしてしまう愚は避けたいと思う。

 娘には教わることが多くなるかもしれないが、それでもいつまでも肩を並べていきたいと思うのである・・・



【今週の読書】 
 
   

0 件のコメント:

コメントを投稿