2016年3月27日日曜日

英雄色を好む


最近、有名人の不倫のニュースが目につく。
ベッキーから始まり、国会議員が続き、ちょこまかとあったと思ったら、今回乙武さんの不倫騒動でちょっと驚かされた。
もともと芸能人の恋愛だとか不倫だとかのスクープを週刊誌が報じるたびに、「別にいいじゃないか」と思っていて、はっきり言って関心などなかったが、乙武氏の報道ではいろいろと考えた。 

そもそも今度の選挙で自民党から出馬するとかの話があり、それでマークされていたのかどうかは知らないが、まずは不倫そのものが驚きだ。
「五体不満足」で知られる乙武氏は、その障害にもめげず活動的なのはすごいと思っていたが、女性を口説くというところまでとは知らず、まさかと思わざるをえない。
その他の活動ならともかく、女性を口説くにあたっては、氏の持つ障害は正直言ってかなりのハンデだと思う。
結婚すらよくできたなと思うのが正直な感想で、自分だったらまず不可能だっただろうと思う。

にもかかわらず、さらに不倫、しかも相手は5人となると、これはもう「並」の男以上だ。
はっきり言って「尊敬」レベルだろう。
賞賛に値すると個人的には思う。
されど、世間的にはやはり批判の声の方が大きいのであろうか。
もちろん大きな声で賞賛できる行為ではないし、女性からすれば嫌悪の対象になるのかもしれない。
しかし、男の身からすると賞賛の対象だろう。

批判については、まぁ当然かもしれない。
だが、謝罪のニュースを見ていて疑問に思う。
一体、「何に対しての」謝罪なのだろう。
「誰に対して悪いことをしたのか」といえば、それは当然奥さんであり、家族であろう。
だから、奥さんや家族に対して謝罪するのは当然だ。
土下座しても足りないくらいの罪だろう。
だが、世間に向けての謝罪については疑問に思う。

「世間をお騒がせした」から?
でもお騒がせしたのは本人ではなく、週刊誌などのマスコミだ。
本人は隠しておきたかったであろう。
それを暴きたてて、世間にぶちまけたのはマスコミである。
なぜ本人がその責任を問われるのであろう。

「そもそも良くないこと」だから?
それはそうだが、清原と違って犯罪ではない。
まぁ世間に知られた人間である以上、モラルに反したことをすれば、普通の人と違って問題にされるのは仕方ないのかもしれない。
世が世なら「姦通罪」として逮捕される時代もあったわけだし、やはり「世間をお騒がせした」ことが謝罪の対象となるのかもしれない。
 
しかし、それにしても不倫をスクープして手柄にする職業ってどうなのかと思わざるをえない。
職業に貴賎はないと言うのはその通りだと思うが、自分のプライドとして絶対やりたくない職業の一つである。
たとえ世間から非難されようと、5人もの相手と不倫していた乙武氏の方が、こそこそ嗅ぎ回って秘密を暴き立てるよりはるかに立派だと思う。

五体不満足のハンディを追っても尚且つ、常人にはなかなかできないようなことを成し遂げるエネルギーを持っているのは、大したものだと思う。
政治の世界に進出したら、何か成果を出せたかもしれない。
そうなると、暴いて鼻高々の週刊誌とそれを興味本位で読んでいる読者は、結局大きな損害を社会に与えてしまったのかもしれない。
 
そんな風に考えるのは、私だけだろうかと思うのである・・・


  


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