2010年6月20日日曜日

ワールドカップに思う

サッカーのワールドカップ南アフリカ大会が盛り上がって来ている。日本代表がカメルーン戦に予想外の勝利を収めたものだから、尚更かもしれない。夕べも新宿の街ではブルーのユニフォームを着たり、ブルーのタオルを首に巻いた若者たちをあちらこちらで見かけた。飲み屋の店員さんにもその話題を振られたし、いやが上にも盛り上がりが感じられた。

私はサッカーは好きではないが、何せ日の丸の話だからやっぱり日本代表には勝ってほしいと願っている。日本代表ならばサッカーだろうが、卓球だろうがそれは日本人として応援したいと思うのだ。しかし、ラグビーの日本代表がワールドカップに出場してもこれだけの盛り上がりはない。それが残念でならない。

なぜラグビーはサッカーに比べてマイナーな存在に甘んじているのだろう。
歴史的にはサッカーの方が古い。サッカーをしていたエリス少年が、勢い余ってボールを持って走り出してしまったのがルーツとされているエピソードがあるくらいだ。だが、それだけではないだろう。

「ルールが難しい」という話はよく聞く。
しかし、「ボールを前にパスしてはいけない」という事はわりと広く知られているし、相手の陣地にボールを置けばトライというルールは単純だ。
難しいルールは確かにあるが、素人感覚でゲームの動きを追うのに阻害要因となるほど難しいルールがあるとは思えない。イメージだけのような気がする。

昨夜のサッカーの試合は観なかったが、結果は1点差の負け。
それがFIFAランキング4位のチームと45位のチームの実力差を正確に表す点差なのかどうかはわからない。奇しくも昨夜ケーブルテレビで、ニュージーランド・オールブラックスとオーストラリア・ワラビーズのラグビーの試合が放映されていた。IRB世界ランキング1位と3位の、マニア垂涎の試合だ。
結果は19-18でオールブラックスが薄氷の勝利を収めた。
実力が伯仲している両者の激突に、1点差というのはふさわしい結果だ。

試合を観ながら、サッカーとの違いを素人目線を意識して考えてみた。
サッカーの試合とはまず動きが違う。
足でドリブルしながら進むサッカーと持って走るラグビーではスピードも動きも格段の差がある。
立ちはだかる相手を抜くにしても、ラグビーには、
1.ぶち当たって相手を吹っ飛ばす
2.華麗なるパスで抜く
3.ステップ(左右の素早い動き)やスピードによって抜く
というバリエーションがある。

走る攻撃とキックの攻撃との組み合わせがあり、フォワード同士の力と力の激突、バックス同士のスピードとテクニックの対決などは、観ていてもサッカーより遥かに面白い。
トライ5点、ペナルティゴールなどが3点、トライ後のゴールが2点と得点パターンが分かれており、単純にトライ数だけでは勝敗がはかれないところも面白いところだ。
先入観なく見比べれば、絶対にラグビーの方が面白いはずだと思う。
エリス少年が興奮してボールを持って走ってしまった気持ちがよくわかる。

あとはイメージだろうか。
私がラグビーというスポーツを知ったのは、「われら青春!」という懐かしいドラマだ。
その後、「スクールウォーズ」というドラマで、ラグビーはかなりイメージアップした。
(私はくだらなくて観ていなかったのだが・・・)
こうしたドラマを利用するという事も有効な気がする。

来年はいよいよラグビーのワールドカップ(NZ大会)だし、2019年には日本開催だ。
なんとかもう少し世間の関心を集められないものかと思う。
これだけ面白いスポーツなわけだし、日本代表にももっと強くなってもらいたいし、そのためには、せめて自分の周りにいる人たちから啓蒙していきたいと考えている。
それが日本のラグビーに対する私のできる小さな貢献だと考えているのである・・・


【昨日の読書】
「野村の革命」野村克也
「会社蘇生」高杉良
     
    

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