2016年2月14日日曜日

バレンタイン

本日はバレンタインデー。
例年我が家でもこの時期、娘のチョコ作りで慌ただしい雰囲気が漂うのであるが、今年は極めて静かであった。
というのも、娘も受験生であり、それどころではないのである。

息子は息子で、あちこちでもらってきて(と言ってもかつてよりもだいぶ減っているようである)、「パパ食べちゃダメだよ」と念押してきた。
だんだん数が減ってきたのは、義理チョコにしろ配りまくれると言うものではないし、「選定」が進んできているのではないかと密かに思ってみたりする。

我が小学校・中学校時代は、今から3040年前になるが、義理チョコはあまり一般化していなかった気がする。本命チョコが中心で、私はほとんどもらったことがなく、毎年この日は嫌な思いをしていたものである。
(中学生の最後にたった一個だけ机の中に入れられていたが、送り主は名無しさんだった)
まちがいなく、一年で一番嫌な日だったし、今年みたいに日曜日だったりすると嬉しかったように記憶している。

だから高校の時、初めてもらった「本命チョコ」は、天にも舞い上がるほど嬉しかったものであるが、今の子供達はそんな「ありがたみ」を感じるのだろうかと思ってみたりする。
娘が作る手作りチョコも、近年は友チョコが主流で、渡す相手は仲の良い女の子の友達だったりしていたようである。
チョコの文化も本命チョコ、義理チョコ、友チョコとかつてよりだいぶ変化している。

そういえば、先日たまたま見ていたバラエティ番組で、イケメンタレントが手作りチョコに挑戦していた。「男が何で」と思ったが、前後を詳しく見ていなかったので番組の意図はよくわからなかったが、男の「女性化」が進む昨今、「男がチョコを作り渡す時代」が来ても驚きはしない。
かつて松本零士が漫画で描いた「男が化粧をし、ハイヒールを履く時代」が本当に来るのかもしれない。

私は、といえば、今はもうかつてのようにハラハラドキドキし、目を伏せてこの日が過ぎ行くのを待つこともなくなった。
職場の女性と義理の妹からチョコをもらったが、かえって「お返し」の方が気になってしまい、素直に喜べないところもある。
まぁそれでも大好きなチョコは、味わって食べるのだが・・・

今にして思えば、あの頃の「緊張感」が懐かしい気もする。
今、あの頃に戻れたら、日頃もう少しクールに行動し、女の子の関心を集められるかもしれないと夢想したりもする。
人生初のチョコは、誰がくれたのかわからなかったが、気がついたらいつの間にか机の中に入っていて、それに気がついた瞬間、動揺してしまい周りの目を気にしてよく確認できなかった。
高校の時は、直接手渡されたが、誰かに見られているかもしれないということだけが気になった。
ああいう体験は、もうできないだろうと思うと残念な気がする。

これからどういうバレンタインになっていくのだろうか。
義理チョコぐらいはいいのだが、いくら時代が変わっても、男からはもらいたくないと思う気持ちは多分揺るがないだろう。
職場で将来入社してくるかもしれない若い男性社員に、「義理」か「友」かわからないが渡されたらどう反応すればいいのだろう。
妄想は尽きない。

ただ変わらないのは、チョコを愛する気持ちかもしれない。
なんであれ、チョコに罪はない。
どのような時代になっても、ずっと愛し続けることはできるだろう。
時代が変わっても、それだけは変わらずに続くと思うのである・・・



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