2011年11月13日日曜日

保険

私の勤務先には、お取引先でもある大手生命保険会社の取引先担当者(職域担当者)が、営業に来ている。社員食堂の出口に立っては、目ぼしい人に声をかけている。
そしてその後は、あちこちのフロアーで「商談」をしている姿をしばしば目にする。

先日の事、その職域担当者に声を掛けられた。まだ20代の女性である。その昔、銀行に入ってすぐの頃の事、やはりいわゆる生保レディーの猛烈営業を受け、そこの保険に加入した事があった。当時たぶん30前後だと思われたが、若くて美形の生保レディーで、何度か提案を受け、最後は二人で飲みに行って契約した。

当時はまだ保険も横並びの時代。どこであろうと内容は大した違いはない。どうせどこか入らないととは思っていたし、まあ多少のスケベ心も働いて契約したわけである。相手もわざわざ飲みに誘ったり、帰り道には腕を組んできたり(残念ながらそこから先の発展はなかった)と、今思えば大変だったのではないかと思う。

その後、結婚を機に保険の見直しを行い、それまでの保険は一掃しソニー生命に加入して今に至っている。内容はもう見直す余地はない。なので職域担当の20代女性営業に声を掛けられたところでこちらに用はない。その旨をやんわり伝えたが、相手はひるむことなく名刺を差し出してきて、一緒にエレベーターホールまでついて来た。その熱心さと、一応お取引先だから無碍にはできないしと、やむなく日を改めて話を聞く事にした。

昔だったらいざ知らず、今は若い女性というだけで鼻の下を伸ばす事もないのだが、よく見ると美形だ。職域という事で、若い者でも安心して行かせられるという会社の考えかもしれないし、ひょっとしたら、若い女性を送りこんで鼻の下を伸ばさせて契約を取ろうという魂胆なのだろうか、などと思いながら話を聞く。少し小首を傾げて、髪を耳のところにかきあげたりする仕草は、意識してのものだろうかなどと観察する。「その手には乗らないよ」と思いながら・・・

家族構成を聞かれたが、性別と年齢だけ答える。それ以外の情報の開示はやんわりとお断り。
そんなにほいほい聞き出せるほど甘くはないよ、と思いながら・・・
加入している保険の種類と金額とは教えてあげる。ソニー生命の担当者は友達なんだと語り、だから切り替えは難しいよと暗示する。

「月々の保険料は○万円くらいですね、そうするとあんまり余裕はないですね」と担当者。
「ほぉ」と感心する。最低限の情報だったのに毎月の保険料を当ててくるとはやるねぇと思う一方、まあそのくらいは当然かもしれないとガードは下げない。

一通りの質問のあと、「奥様の保険がないですね」とにっこりと満面の笑みを浮かべて担当者がいう。とっておきの営業スマイルかどうかはわからないが、良いところをついてきた。
実は妻が長年かけていた保険が満期になり、医療保険か何か考えようと相談し、ライフネット生命保険などチェックしていたのだ。敢えて黙っていたのだが、よく気がついたと感心。

「年金型ですとまだ所得控除も使えますし、是非提案させて下さい」と言ってきた。こちらも気がつかなかった視点だった。どうやら1回限りのつもりだったが、もう1回会う事になりそうだ。まあ決して笑顔に屈したわけではないから、良いだろう。この機会にせっかくだから妻の保険の提案も受けてみたいと思う。さて、どんな提案になるのか。

笑顔ではなく内容を、楽しみにして待ちたいと思うのである・・・


【作日の読書】
悪の教典(下) (文春文庫) - 貴志 祐介
悪の教典(下) (文春文庫) - 貴志 祐介

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