2010年3月10日水曜日

病院にて

 両親が入院して以来、仕事帰りに週末にと見舞いに行っている。父親はまだリハビリが必要なものの、今週末には退院となった。母親の方はまだもう少しかかりそうである。

 母親は糖尿病ではないのであるが、一時的に血糖値が上がっているという事で、血糖値の検査とインシュリン注射を毎日「自分で」やらされている。今週末の一時帰宅に備えて家族の方もやり方を見ておいて下さいと言われて、現場を見学する事になった。

 注射と言えばインフルエンザの予防接種でも健康診断の採血でも私はじっと注射器を見つめる方である。みんな顔を背けているが、どこに何を打たれるのかはちきんと確認しておきたいタチなのである。その私もさすがに自分で自分に注射するという事に対しては滅茶苦茶抵抗感がある。とてもではないが自分ではできそうもない。

 なので自分で打つと聞いて、母親にできるものかと思ってしまった。だが、それはそれ。専用の注射器はシンプルな操作でお腹の肉にちょっと射して簡単に出来てしまう。へぇぇと思わず感心してしまった。簡単とはいえ、注射は注射、母親は一時的なものだからいいが、本格的な糖尿病の人は大変だろうなと実感した。

 ドクターは私よりも若そうな人。しかしながら病棟の筆頭医との事だから大したものだ。所謂「油の乗った」頃なのかもしれない。パソコンの画面を使って症状を丁寧に説明してくれたし、同席した女医さんが内容を丁寧にメモして最後に渡してくれた。丁寧ではあるが、これはあとで「言った言わない、聞いてない」といったトラブルを回避するためだろう。今の時代、医者も大変だ。

 母親の病室に見舞いに行くたびにメンバーが入れ替わっている。みんな短期間で退院していくようである。おかげで母親はすっかり古株だ。隣のベッドのおばさんは娘さんがいるらしいが、見舞いには来ないのだという。袖摺りあう縁だが、いろいろな家庭事情があるようである。

 どうやら母親の退院はまだまだ先のようである。まあ最終的に元気になるなら多少は仕方がない。もう少し通って、この機会にポイントを稼いでおくとしようと思うのである・・・


【本日の読書】
「弱者の兵法」野村克也
「聖夜の贈り物」百田尚樹
    



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