2019年6月22日土曜日

モノの見方

先日の事、取引先からリゾートマンションを持て余していて買い取ってくれないかという依頼があった。バブルの頃には持てはやされたリゾートマンションも今や利用する機会が少ない割には維持費がかなりかかり、手放したいという人はかなりいると思う。しかもお話があったのは「会員権」タイプのもので、肝心のシーズンには予約が取りにくいというデメリットもあるようである。

買取価格として提示があったのは10万円。買った場合は別に会費が月1万円ほどかかる。これに対し、社内では反対意見が多数派を占める。「買っても売ることができなくなる」「月々支出が出ていくだけでもったいない」というのがその主な理由。それは主として当該会員権を「資産」として見た考え方である。確かに、そういう視点で見ればその通り。私個人で買うかと言われたらまず同じ理由で買わないだろう。

ただし、私が面白いと思ったのはその「利用方法」だ。会社で買ってあとは社員の福利厚生としたら面白いと思ったのである。リロクラブなどの福利厚生を利用してもだいたい入会金に月額会費がかかる。金額も似たり寄ったりである。であれば、「福利厚生」として持っても面白いと思ったのである。もしも内容を伏せて、「『入会金10万円、月額会費1万円の福利厚生施設利用券』の購入を考えたい」と主張していたら、おそらく最初から反対は出なかっただろう(内容次第となったはずである)。

こうしたモノの見方の違いによる違いはいたるところである。その昔、ワニのうようよいるフロリダの沼地に広大なテーマパークを見出したウォルト・ディズニーとまでいかなくとも、ちょっとした人と違った見方ができれば事業でも役に立つし、プライベートでも得すると思う。不動産業を営む弊社の場合であれば、不動産の売買案件が持ち込まれるのは日常茶飯事であるが、よそが見向きもしない一面を見出すことができたら大きな収益につなげられる。

こうした「他の人が見えないものを見ることができる力」はどうしたら身につくのだろうかと思う。そうした天賦の才に恵まれた身ではない自分としては、興味のあるところ。考えてみるに、それは隠れた潜在価値を見出すトレーニングをするしかないと思う。そしてその具体的方法としては、一見無価値と思われるものを見た時に、「自分だったらそれをどう生かすか?」と考える事ではないかと思う。先の会員権もそうした視点で見た時に、「入会金10万円、月額会費1万円の福利厚生サービス」という見方ができたのである。

私の尊敬するある方は、常々「複眼思考」というお話をされている。文字通り「1つの見方」だけで判断するのではなく、様々な角度から見方を変えて捉えるのである。それはまた「固定観念」との戦いのような気もする。「バスケットボールは背が高くないとダメ」と思い込んでいたら、意外な才能を発掘することはできないだろう。入団当初のイチローの素質を当時の土井監督が見抜けなかったというのは有名な話だが、そういうのも「固定観念」だったのかもしれない。先の会員権は、改めて諸々検討してみたが、トータルでやっぱり見送りとなった。それでもそこまで検討した結果なので満足している。

 これからは、あらためて自分自身の固定観念にも疑問を持つようにしたいと思う。「パスタを食べる時はフォーク」ということですら、疑問を持ってみたいと思うのである・・・





【今週の読書】
 




0 件のコメント:

コメントを投稿