2013年10月5日土曜日

ミディアム霊能者アリソン・デュボア




少し前まで、海外ドラマ『ゴースト~天国からのささやき~』にハマっていたのだが、最近は『ミディアム霊能者アリソン・デュボア』に興味が移っている。

『ゴースト~天国からのささやき~』の方は最終シーズンの途中まで観たのであるが、何だか話が大きくズレていくように思え、面白くなくなってきたところに、この『ミディアム』を観てしまい、乗り換えたという次第である。

『ミディアム』も『ゴースト』と同様、霊能力者が主人公の話である。

(ちなみにミディアム=Mediumとは霊媒・霊能力者という意味らしい)
主人公のアリソン・デュボアは、死者と話ができるという点では、『ゴースト』の主人公と同じだが、その他に相手の心が読めたり、夢で未来や過去のワンシーンを見たりといろいろな能力を有している。

アリソンは弁護士を目指して検事局で働いていたが、ふとしたきっかけでその“能力”を検事に認められ、パートタイムの特別“コンサルタント”として検事局で働き始める。
夢を元に犯罪者を特定したり、死刑に賛成しそうな陪審員を選ぶのを手伝ったり、犯人が怖くて嘘の目撃証言をしている証人の嘘を見破った上で助けたり、埋められている死体の場所を特定したりと、大活躍する。

そんなアリソンは3人の娘の母親で、家庭では夫とごく普通の生活を送っている。
ただ、“仕事”が忙しくなると、夫に子供たちの世話や家事を丸投げし、時に夫の不満を招いたりして、仕事と家庭の両立に悩んだりしている。
ごく普通のオバさんで、体型もちょっとぽっちゃりしていて、『ゴースト』の主人公メリンダが、美人のジェニファー・ラブ・ヒューイットだったのとは対照的である。

物語は、大概主人公アリソンの見る夢から始る。
それは犯罪シーンだったり、何かから逃げたり、あるいは見知らぬ他人の会話だったりする。
本人もそれが何を意味するのかわからないのであるが、やがてそれがストーリーと結びついてくる。
死者と話をして死体のありかを聞き出したり、夢をヒントに危機を逃れたり、あるいは心に浮かんだ犯罪シーンを克明に語ったりする。
普通の人にはできない芸当で、その能力を高く買うデヴァロス検事やスキャンロン刑事から信頼されまくっている。

私自身、幽霊の類はまったく信じていないのであるが、どうもこの手のドラマには心惹かれてしまうものがある。
それは一つには、「こんな事できたらいいな」という願望なのかもしれない。
例えばアリソンの娘アリエルもその能力を一部受け継いでいて、相手の心に浮かんだ事を読みとってしまう事ができる。

航空技術者で数学の得意なパパが、アリエルに算数を教えようとする。
出された問題を次々に解くアリエル。
小学生レベルをはるかに越え、パパは「天才だ」と狂喜するが、実はアリエルはパパの心に浮かんだ答えを答えただけなのである。
こんな事、できたらいいだろう。

我々は常に予測不能な未来に向かい、心の読めない相手と対峙している。
妻の不機嫌の原因が黙っていてもわかれば(特に自分にその原因があれば尚更)、火がつく前に消し止められるし、自分に寄せる好意を読み取れれば、女性を口説くのも簡単だろう。(ふられて切ない想いを何度もする事もなかっただろう)
明日の株価がわかればお金持ちになるのも簡単だ。
誰もが解決できない事件を解決する快感は、「名探偵」モノがウケル理由でもあると思う。
そんな願望を、知らず知らずのうちにドラマを観ながら己の内側に見ているのかもしれない。


それにしても、じつは主人公のアリソン・デュボアは実在の人物なのだという。
そればかりか、ご主人のジョーやアリエルら3姉妹もすべて実在の家族だというから驚いてしまう。
架空のお話ならともかく、ここまで大っぴらに実在の人物をドラマ化して大丈夫なんだろうかと思ってしまう。
実在のご本人は著作もあり、その身分を隠していない。

その能力の真偽はともかく、ドラマはドラマで楽しみたいと思う。
実際、願望とは言いつつも、自分の能力ならいいが奥様がそうだったら、いろいろと不都合がありそうだ。
まぁ、自分に与えられた自然の能力の範囲内で、慎ましく暮らすのが一番なのだろう。
まだシーズン1を終えたところだし、最終7シーズンまでしばらくある。
途中で軌道修正する事なく、続いてほしいところである。
当面は、楽しめそうなドラマである・・・



















【今週の読書】
 

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