2017年8月22日火曜日

初めての組織に入る時

 日頃の運動不足を解消するのと、好きなラグビーをまだやりたいと思うこともあって、この度知り合いの伝手を頼ってあるシニアのラグビーチームに参加させていただくことになった。そしてチームの秋シーズンの練習始めがあり、この週末に参加してきたのである。私はと言えば、もともとが消極的な性格でもあり、人見知りのところもありで、知り合いがいるとは言え新しい組織に入って行くにあたり、なかなか緊張する1日であった。

 そんな新しい組織に初めて参加するにあたり、心掛けたことを振り返ってみる。
グラウンドにはとにかく早めに行った。何事も余裕がないといけない。これがまず第一。そう言えば、銀行員時代も転勤初日はとにかく早く行くことを心掛けていたが、先んずればゆとりも出てくるというもの。今回もそれに順じたわけであるが、少しずつ集まってくる人たちを見て、多分この人たちがメンバーなんだろうなと思いながら待っていると、ゆとりも出ようというものである。そうこうするうちに知り合いが来て一安心する。
 
 次に先に来ていた人にご挨拶。この「挨拶」も大事だろう。とにかく自分から、「入れていただく」という立場で頭を下げる。銀行員時代は同じ組織内で序列はあったが、今回は私が一番の新入りであり、年齢に関わらず「一番下っ端」だという前提で行動すれば間違いはない。みなさん、快く挨拶を返してくれる。その対応もまちまちで、普通に応じてくれる人もいれば、きちんと名前を名乗って挨拶を返してくれる人もいる。中には握手までしてくれた人もいて、こういう人が真っ先に親しくなれると感じる。こういう「見極め」も挨拶すればできる。

 先に行く利点は、次々にやって来る人に漏れなく挨拶できるというメリットもある。挨拶が漏れていると、いらぬ不快感を持たれるやもしれない。そういう意味でも、早く行くメリットは大きい。そして着替えを済ませれば、次はひたすら観察である。観察し、「動く」こと。チームのキャプテンの紹介とはいえ、「新人」である。練習の準備など手伝えることは多いはずで、ボールに空気を入れるなど率先して手伝いを申し出る。新人と言ってもずぶの素人ではないし、そのあたりはどんどん手伝う。

 さらに練習が始まっても観察である。ストレッチでは円形になって順次声を出していく。一々言われなくても聞かなくても見ていればわかるので、自分の番が回ってくればスムーズに対応する。ラグビーは共通でも練習方法はそれぞれ特色があったりする。慣れないものでも観察していればどう動けばいいかは簡単に理解できる。一々教えを乞うのではなく、このあたりは自分で適応したいところである。ラグビーも昔から比べてかなり変化している。練習方法もそれに合わせて変化するのは当然で、今の時流にあわせた練習はとても新鮮でいい刺激になったのである

 たっぷりと汗をかいて練習が終われば、後片付けも率先してやるのは言わずもがな。初めての人でも2時間一緒に練習すれば緊張もほぐれてくる。挨拶をした時に表情の硬かった人も心なしか和やかな感じがする。そして仕上は練習後の飲み会である。何せ社会人ともなれば、汗を流した後はとにかくビール。もともと私は「飲むクチ」ではないが、最初は積極的に参加する。初めての人の中で飲むのも気を遣うが、やはりアルコールが入れば自然と打ち解けてくる。お互いの情報もわかってくるし、全員とまではいかなかったが、まずまず何人かとは仲良くなれたと思う。

 銀行員時代は、この転勤時の歓迎会は気を遣って嫌だったのを覚えている。飲み食いは後回しにして全員に酌をして回るものだったが、これがとても苦手であった。今でも苦手である。今回は、「まぁいいか」とそこまではしなかったが、そこまでやったら完璧だったと自分でも思う。仕事でもスポーツでも新しい組織に入る時というのは、同じだと言える。そこは人と人の世界であるから当然なのかもしれない。もとの性格からして社交的ではないから、使うエネルギーはもしかしたら人より多いかもしれない。

 一番気を遣ったのは、やはり「名前を覚える」ことだろう。もとも人の名前を覚えることに苦手意識があるのに加え、最近ではよく知っている人でも名前が出てこないことがある。映画を観ていて、よく知っている俳優の名前が出てこないことも日常茶飯事なのに、新しい人の名前など到底覚えられない。やむなく数人に絞ってしっかり覚え、あとは徐々に増やしていくしかない。共通の話題を探したりして会話をつなげるのも、性格的に一苦労であった。
それでも今回はスムーズに入れてもらえたと思う。

 これからメンバーのみなさんと大いに楽しいひと時を過ごしたいと思う。次回からはもっと気軽に行けると思うので、初回にエネルギーを費やした甲斐はあったと思う。これからそういう経験がまだあるかもしれない。その時はまた今回のようにスムーズにやりたいと思うのである・・・






【本日の読書】

 

0 件のコメント:

コメントを投稿