2015年12月15日火曜日

お酒は20歳になってから?


先週末、いつも世話役として参加している「寺子屋小山台」で、「飲酒年齢引き下げ」の議論があった。選挙年齢については、既に18歳への引き下げが決まっている。それに合わせて飲酒年齢を引き下げることに関する意見を問われたのである。

さて、と改めて考えてみるに、飲酒の問題は選挙権とはなかなか同列に扱いにくいものがある。
それは、飲酒にはやはりそれに伴う様々なリスクがあるからである。
健康面については、もはや体格的には大人と同じであろうから、特に大人と分けて議論する意味はないだろう。問題は、過度の飲酒によって酩酊した時のリスクだろう。飲酒運転や急性アルコール中毒や、事件事故の類である。

一方20歳となっていることで、大学生になった時、3,4年生が1,2年生と一緒に飲めないという問題があるらしい。「学齢」で分けることのメリットの1つかもしれない。各国の状況はというと、ヨーロッパではドイツ・フランス・スペインの16歳を筆頭に概ね1618歳であり、アメリカは州によってではあるが、21歳等様々である。
そういう状況を鑑みると、それほどおかしな議論ではない。

そういう意見を聞きながら、我が身を振り返ってみる。
大人にビールを飲まされるというよくあるパターンは別として、意識的に子供だけで酒を飲んだのは中学生の時だ。
1つ年上の従兄弟に付き合ったのが最初だったのだが、その後高校に入学する前の春休みに、同級生とスキーに行ってビールを飲んだのを覚えている。
もっとも味なんてわからなかったが・・・

高校生の時は、何かの打ち上げでクラスで居酒屋に2度ほど行ったことがある。
大学に入ると、すぐラグビー部の先輩に飲みに連れて行かれ、飲んで吐いたこともあるし、恒例の納会では先輩に囲まれ吐くまで飲まされた。
何のことはない。
「飲酒年齢」引き下げの議論に意見を言うなどおこがましい有様である。

さらに、20歳を超えれば「大人として」適切な飲酒ができるかというと、非常に心もとない例が身近にあふれている。
飲酒運転で死傷事故を起こすのは論外としても、酔って醜態を晒すくらいなら日常茶飯事だし、自らを振り返ってみても穴を探したくなる例は少なくない。
そうなると、20歳までとする理由も心もとないものがある。
いい大人ができないものを、「子供だから」と禁止するのは迫力に欠ける事この上ない。

では何歳が良いかとすれば、それはもう「決め事」でしかない。
個人的には、「何歳をもって成人とするか」の議論に行きつくと思う。
それが18歳なら、飲酒も選挙権も18歳でいいだろうし、「飲酒も選挙権も18歳から」としながら、「でも20歳までは『未成年=子ども』だよ」というのはおかしな気がする。
そう考えれば、選挙権の18歳への引き下げは時期尚早だったと思わざるを得ない。

しかしながら、18歳に引き下げたところで、おとなしく守るような男であれば物足りないと思うのも事実。禁止されれば破りたくなるのが人の常。パンドラの箱だって玉手箱だって、禁止されなければ開けなかったかもしれない。多少の失敗を経験しながら、とりあえず「まともな大人」になった自分としては、我が息子にはいろいろ経験してもらいたいと考えている。

父親としては誰しも息子と酒を酌み交わす事を夢見るものだろう。
個人的にはそれが18歳だろうが20歳だろうが、あまり気にすることはない。
いずれその日は来るのだろうが、今はまだ10歳の息子と今という時を楽しみたい。
当面は家庭でのわずかな威厳を保つためにも、息子の前では飲んで乱れることのないようにしたいと思うのである・・・

【本日の読書】  
 
    

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