2025年11月9日日曜日

進化する鉄道サービス

 先週、久しぶりに出張で大阪に行った。一泊二日の慌ただしいもので、何か美味しいものを食べたわけでもなく、まぁ仕事だけの関西出張であった。新大阪から御堂筋線に乗ってなんばまで行ったのであるが、「顔認証」改札機があるのを発見した。「関西はまたもや進んでいるな」とその時感じた。実はもう30年くらい前になるが、やはり大阪で初めて自動改札機を目にした。駅員がいないのは新鮮だし面白いと感じた(同時にキセルもできなくなるなと感じた)。これからは皆こうなるのかと思ったものである。その時、東京では導入の気配さえなかったので物珍しさからよく覚えている。

 関西の鉄道会社の方がチャレンジ精神旺盛なのだろうか。首都東京よりもいち早く導入する進取の気性を感じてしまう。残念ながら利用している人は見かけなかったが、利用する人はそれはそれで進取の気性に富んでいるのかなどと思ってしまう。さらに電車の中の広告ではカードならぬ「リング」もあると謳っていた。リング、すなわち指輪である。これだといちいちカードやスマホを取り出してタッチする必要もなく、そのままリングをはめた指をかざすだけである。指輪はそれはそれで気になる人は気になるかもしれないが、顔認証の「顔パス」は便利である。

 30年前に初めて目にした自動改札機はもはや当たり前になっている。関西から始まったのかどうか詳しくは知らないが、やがて顔認証改札機は一般的になっていくような気もする。指リングはそれに比べると何となく伸び悩むような気がする。顔認証は改札だけではなく、あらゆる所に広がりそうな気もする。我が社でも出入口のICカードに替えて顔認証を導入しようと個人的に社内で提案しているが、家の玄関もそうだし、ATMもそうだし、およそセキュリティーが求められる所にはすべて可能性があると思う。

 そんな妄想を抱きながら東京へ帰ってきたが、東京駅から乗った丸の内線は優先席が少なく、その代わりにスペースが広く取られていた。御堂筋線もそうだったが、これはラッシュ対策なのかなと思った。最近は優先席が片側にしかなく、反対側はただのスペースになっている車両が目につく。朝夕のラッシュ対応であるとともに、本来の目的は車椅子対応なのかもしれない。車椅子対応はいいとしても、その分優先席が減るというところはいいのだろうかという気がしなくもない。一般席を減らしてスペースを作るという発想はなかったのだろうか。

 そう言えば、他の都内の私鉄では座席が「個席」になっている車両を見かけた。これは詰めて座らない人が余計なスペースをとってしまい、規定の人数だけ座れないということを避けるものだろう。お行儀よく座らない人には注意するより最初からお行儀よく座らせる方法を考えた結果なのだろう。「自分が源泉」で考えたいい解決策だと思う。ただ、デブはどうなんだろうと感じる。尻がはみ出て座りにくさを感じたりするのだろうか。通常の席でもデブの隣は空いていても私などは残されたスペースと自分の幅を考えて座るのを諦めることがよくある。ちょっと気になる所である。

 それにしても常に変化する車両やサービスであるが、鉄道会社などはこういう改善などしなくても顧客確保という意味では安泰なような気もするが、それにあぐらをかくことなく常に改善を目指しているのだろうか。利用者目線ではありがたいことであるが、安泰の上に安住する事なく、改善を続ける姿勢は我が社もかくありたいと思う。ここのところ将来のあるべき姿について問題提起しているが、社内の、特に現場の尻は重い。変化し続けると言っても「何をどうする」という問題はなかなか難しいものがある。

 人間誰でもそうであるが、昨日と同じことを今日も明日も続けるということは楽なことである。何より考えなくて済む。しかし、一般的にはそれでは競争社会の中ではいつの間にか追い抜かれてしまうことになる。それでも鉄道事業のように参入障壁が高く、一見すると安泰な事業で、こういう改善を目指す姿勢は素晴らしいのではないかと思える。もっとも料金が認可性であるから、同じサービスで値段だけ上げろという理屈が通りにくいという理由があるのかもしれない。何にせよ、サービス改善は利用者目線ではありがたい。

 できるなら関東各社は関西に負けず、関東発の新サービスを生み出すことを期待したいと思うのである・・・


유봉, yubong 정,JenogによるPixabayからの画像

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