なかなかの好天気で少し暑いくらいの1日であった。
このくらいの陽気だと、外出も気持ちがいいが、もうまもなくコートの襟を立てて歩くようになるのだろう。
さて、そんな電車の中で、ふと気がついたのだが、ネクタイを締めていないサラリーマンが多い。
そういう自分は、今月からネクタイを締めているのだが、世間的にはまだクールビズ期間であることに気がついた。
取引銀行の行員さんも、ノータイでやってきた。
5月からのクールビズ期間もいつの間にか半年になっている。
いつの間にか、1年の半分はネクタイがいらなくなっていなる。
これがいいのか悪いのかと言えば、やっぱり歓迎すべきことだろうと思う。
そもそもよくよく考えてみれは、ネクタイというのもおかしなシロモノだ。
機能的には何の役割も果たしていない。
唯一の役割と言えば、「見栄え」だろう。
ネクタイを締めている相手は、していない人と比べると、やっぱりしっかりして見える。
それに、締める方からすれば、気分的なものがある。
朝、髭を剃ってネクタイを締めると、「さぁ仕事だ!」という気分になる。
そういえば、社会人になりたての頃は、なかなか思うように締められないのをもどかしく思いながらも、「社会人になった」という自覚を得られたように思う。
そんなネクタイだが、この分だといずれなくなる運命なのかと思ってみたりする。
27年前、銀行員になって最初に配属された支店は、八王子であった。
その時まで全く知らなかったのだが、八王子はネクタイの一大生産地であった。
近隣のネクタイ製造メーカーの社長が窓口に来て、私のネクタイを見て、「合わないね」とやんわり指摘されたのを今でも覚えている。
昨今、製造の海外移転とクールビズとで、一大生産地もかなり生産が減っているようだし、あの時の社長の会社も、もうなくなっているかもしれない。
そんなネクタイであるが、やはり将来的には無くなっていくのであろうか。
長年締めてきたためか、夏場はともかくとして、ビジネスの場では締めていたいと思うところがある。
中小企業である我が社には、ドレスコードなんてないから、別にネクタイなどしてもしなくても何も言われない。
ただ、やっぱり何となく思うところあって、今月初からネクタイを締めている。
結局、ネクタイをする理由は、何となく「しっくりくる」という気分的なところである。
そんなことをつらつら考えていたら、最近ネクタイを買っていないなと思い至った。
特段、何かこだわりがあるとか、おしゃれに気を使っているかとかは全くないのであるが、久しぶりに買おうかなと思ってみたりする。
ネクタイ文化が消失しないよう、せめて一助にでもなりたいと思うのである・・・
【本日の読書】