カジノ法案成立へ
2016/12/14 日本経済新聞 朝刊
参院内閣委員会もカジノを中心とする統合型リゾート(IR)整備推進法案の修正案を自民党と日本維新の会の賛成多数で可決。14日の参院本会議で可決後、衆院に回付される見通しで、自民党は同日中の衆院本会議で成立を期す。
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あまり興味を持っていなかったのだが、どうやら日本におけるカジノ法案が成立するようである。これによって、日本にもカジノができるのであろうか。カジノと言えば、世界的にはラスベガス、そしてマカオが有名。どちらも行ったことがあり、ラスベガスでは実際滞在して楽しんだことがある。それは寝る時間を惜しんで楽しんだひと時で、今でもいい思い出であり、また行きたいと思うところである。
では、それが日本にできるとなるとどうであろうか。ラスベガスは、観光という目的が強く、もちろんギャンブルもその一環。「金を賭けに行く」というよりも、「カジノなるものを楽しむ」という感じで、スロットやブラック・ジャックなどを楽しんだものである。トータルすると負けたが、思ったよりも「善戦」したという認識で、テーマパークに遊びに行ったと思えば、「金を失った」という感覚はなかった。
だが、日本にできるとなると、「観光」よりも「ギャンブル」性が強くなる気がする。反対する人もかなりいるだろうが、個人的には「いいんじゃないの」と何となく思う。反対意見としては、「ギャンブルによる生活破綻」や「犯罪の温床、治安悪化」などがあるようである。ただ、そういう日本には既に競馬・競輪・競艇などの公営ギャンブルがあるし、民間にはパチンコが乱立している。そういう中で、カジノはダメというのも説得力が弱い気がする。
パチンコは良くてスロットやルーレットはダメというのはまったく説得力がない。カードゲームも然り。それに麻雀を考えれば、誰もが賭け麻雀をやっているだろう。「こっそりやる」のは良くて、公にやるのはダメというのも合理的な理由がない。ギャンブルで身を持ち崩す人は当然いるだろうが、それはパチンコでも株でも同じである。要はその人自身の理性の問題である。
犯罪の温床というのも、当然あるだろう。だがそれは、パチンコだって、ゲームセンターだって同じだろう。野球賭博だってあるし、悪いことを考える奴らは何だって利用するものである。そもそもギャンブルは、人間の本性的なところがある。宝くじだってギャンブルみたいなものだし、古くは子供のメンコやビー玉だって、「負ければ取られる」ということでは賭け事である。お金を賭けていないというのも理由にならない。メンコやビー玉を買うのにお金はかかっている。
また表面上「お金を賭けていない」パチンコだって景品と交換という形で実質的な換金が行われている。その本質はギャンブル以外の何物でもない。それでいいならカジノでもそうすれば問題ないことになる(当然まったく意味のない行為である)。
また表面上「お金を賭けていない」パチンコだって景品と交換という形で実質的な換金が行われている。その本質はギャンブル以外の何物でもない。それでいいならカジノでもそうすれば問題ないことになる(当然まったく意味のない行為である)。
むしろきっちり管理した方が、安全・健全と言えるだろう。
それよりも「なんでカジノか」という方が興味深い。宝くじは、実質的に公益事業の資金集めだ。競馬などの公営ギャンブルも、「国が管理するから健全」という建前を取りつつ、公共の資金源になっている。カジノもきっとそんな意図があるのだろう。パチンコ業界は警察の天下りの温床だし、そういう効果も期待しているのかもしれない。いっそうの事、そういう目的を包み隠さず明らかにしたらという気がする。税金でただ取られるよりも、国民も納得するかもしれない。
もっとも、そうなると、遊ぶ方も「税金を払いに行ってくる!」と嘯いて行けるかもしれない。個人的にギャンブルはやらないので、パチンコも競馬も競輪も縁がない。でもカジノができたらどうだろう。ラスベガスで遊んだのはもう17年も前だが、ブラック・ジャックでディーラー相手に勝ったり負けたりを繰り返して楽しんだ記憶が脳裏に蘇ると、身近なところでまた楽しんでみたいと思うのが、正直なところである。
既にある現実を認め、いたずらに反対するばかりが能ではないと思う。個人的には、やるならラスベガス、マカオと肩を並べるくらいのものを期待したいと思うのである・・・
【本日の読書】
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