2021年7月1日木曜日

ニュース雑感

小学生の列にトラック、2人が死亡 八街市
2021年6月28日19:31
警察などによりますと、28日午後、千葉県八街市で下校途中の小学生の列にトラックが突っ込み、児童5人が巻き込まれた事故で、このうちの児童2人の死亡が確認されたということです。
日テレNEWS24
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 何とも痛ましい事故である。よくあると言えばよくあるニュースであるが、その後の展開でいろいろと感じるところが多いものである。

 どうやら運転手は酒を飲んでいたということ。現場にはブレーキ痕がないということで、居眠り運転の可能性が指摘されている。どうやら昼食時に酒を飲んで運転したらしい。そして本人の自宅どころか、勤務先の運送会社も家宅捜索を受けたと言う。たぶん管理体制を調べられたのであろう。ニュースによるとアルコール検査は行われていなかったと言う。当日の加害者の運転手の行動はよくわからないが、どこまで勤務先が責任を問われるべきか、ちょっと気になるところがある。

 まずアルコール検査であるが、運転をする以上、酒を飲まないのは常識である。されど管理する側としてはアルコール検査をやるのが理屈的には正論である。しかし、やっていなかったからと言って会社の責任を問うのも酷な気がする。たとえアルコール検査をしていたとしても、朝出発前に飲んでいなければわからない。ましてや「帰る途中に飲んだ」と供述しているらしいが、こうなるとたとえ検査を実施していたとしても意味はない。外に出ている運転手が飲酒するところまではさすがに監視できない。日頃の社員教育と言ったって、一般人でさえ「飲んだら乗るな」は常識である。それでも飲むやつに社員教育しても無駄だろう。

 また、事故の報道を受け、別の会社が迷惑を被っていると言う。何でも事故を起こしたのは「南武㈱」だが、まったく別の「南部㈱」にクレームの電話やネットの書き込みが殺到しているらしい。何ともはやである。まず、事故を起こしたのは運転手個人である。飲酒運転となれば個人の責任がほとんどである。仮に会社にも管理体制の責任があっとしても、非難するならそれがはっきりしてからにすべきだろう。それもせずに短絡的にクレームの電話を入れるという神経がよくわからない。ましてや会社名を間違えるなど、加害者の運転手にも負けず劣らずのばかものである。

 さらに被害に遭った児童らが通っていた小学校が臨時休校になったという。なぜ休校になったのかも興味をそそられる。対外的な対応(マスコミ、教育委員会、父兄等)に教職員が追われるためというのならわかるが、「事故が起こったから」というならちょっと違うと思う。よく生徒が犠牲になる事件や事故が起こると慌てて何かやるケースが多いが、起こってから何かやっても遅いし、そもそも飲酒運転の車からどう児童を守るかなんて対策は取りようがない。「何かやらなければ」と慌てた結果なら何をかやである。

 現場は小学校のPTAから「道幅が狭い一方で、交通量が多く危険だ」などと登下校時の危険性を指摘する声があがっていたらしい。10年以上前から毎年、歩道の整備などを含む道路の改善を八街市に求めていたというのであるが、こういう事故が起こるとおそらくすぐに整備が行われると思う。すぐに整備が行われたとすれば、なぜ「すぐやらないのか」という疑問が起こる。当然、それに対する「できない理由」は、お役所はきちんと説明してくれる。だが、それがこういう事故が起こるとすぐ出来てしまう理由とは相容れない。仮に出来たとして、それは飲酒運転の暴走に耐えられるのだろうかという疑問もある。

 事故の詳しい状況や、加害者が(おそらく起訴されるだろう)どのような処罰をうけるのかはこれからの話である。「酒を飲んでいた」という時点でほとんどどんな言い訳もできないだろうから、有罪判決にはなるのだろう。執行猶予などついたら被害者の児童の家族はいたたまれない気がする。道路整備や再発防止策もいいが、一番効果的なのはやはり「厳罰化」だと思う。これだけの事故である。飲酒運転は社会問題にもなっている。この状況で「飲んで乗る」など言語同断である。厳罰に処しても誰も文句は言わないだろう。運転手の男は60歳だと言うが、残りの人生は刑務所で過ごしてもらってもいいくらいだと思う。

 私も子供を持つ親であり、我が子をこんなことで亡くした親の切ない気持ちは想像してもしきれないところがある。高齢ドライバーの問題といい、飲酒運転の問題といい、これからも起こるだろう。「自分は大丈夫」と思うのが人の常だからである。それを防ぐのはもはや本人の「ヤバい」という意識しかないと思う。60歳にもなってまだ飲酒運転はダメだということがわからない男には、今後の再発防止策として思い切った長期刑を適用してほしいと思うのである・・・



【本日の読書】
 


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