今日から学校は新学期、企業は新年度。
今日から社会人という人も多かったであろう。
それらしき若者を多数見かけたが、残念ながら新人なのか就活学生なのかはよくわからなかった。
思い起こせば、もう就職して22年だ。
気がつけば定年までの期間の方が短くなってしまった。
あれからもう22年も経ったのかと思うと、感慨深いものがある。
私が就職した頃は、超売り手市場。企業回りなどすれば熱烈大歓迎で、うっかり気軽に企業訪問などしようものならあとで断るのが大変だった。嬉しいやら困惑やらで、美人の気持ちってこんなだろうかなどと思ったものである。
ただ入ったあとは酷かった。銀行も本部あたりだとスマートな人ばかりであったが、最初に配属された東京郊外の支店ではまったく人種の違う人達がいた。「仕事は盗むもの」という価値観の人達が、飲みに行けば酒の注ぎ方まで文句を言われ、箸の上げ下ろしまでとやかく言われた。仕事で厳しくされるなら何ともなかったが、それ以外のことでのストレスに、とにかく毎日腹を立てていた。
辞めなかったのは、やっぱり体育会ラグビー部で鍛えられて、「根を上げる」という事を知らなかった事と、いずれ転勤すれば何とかなると思った事と、嫌でも5年間はとにかく勤めようと一番初めに決めていたからだ。最初の支店は人間関係というものを大いに学ばされた。
今振り返ってみれば、あれはあれなりに良かったと思っている。酒の注ぎ方だってそのあと接待の時に役立ったと思うし、何より自分で仕事ができるようになると心のゆとりができてきて、自然と考え方も変わる。
初めてボーナスをもらった時、「仕事もしていないのにボーナスもらうのか」と言われて一日中気分が悪かったが、今なら「○○さんの時はもらえなかったんですか?」と笑顔で切り返せるだろう。もし今の自分があの頃に逆戻りしたら、もっと楽しくやれただろうと思うと、あの時衝突した人達に何だか申し訳ない気がする。
一頃、今時の若者は3年で辞めると言われていた。就職氷河期の今はどうなのだろう。エントリーシートなるものを何通も提出し、一生懸命企業訪問し、ようやく内定を取ったと思ったら内定取り消しなんて事もあり、今の学生さんは大変だ。今日社会人デビューした人達は、これから職場でどんな経験を重ねていくのだろう。
もし何かアドバイスを求められたら、社会人22年目の自分は何て答えるだろう?
「勉強しなさい」って事だろうな。
今は会社に頼っていてはいけない時代だ。
上場企業だって倒産する時代だ。
船が沈没して荒海に放り出されたら、溺れないようしっかり泳がないといけない。
しっかり泳げるかは日頃の鍛錬だ。
電車の中で漫画なんか読んでる場合ではない。
とにかく進んで経験を積ませてもらう事だろうな。
直接アドバイスする機会は少ないと思うが、自分自身いつ彼らに盗まれてもいいようにそんなスタンスを心掛けていたいものだと、今日改めてそう思うのである・・・
【本日の読書】
「最後の授業」ランディ・パウシュ
「姫椿」浅田次郎
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