2009年1月16日金曜日

給付金の使い道

登場した時は「最後の切り札」的な存在だったのに、今は人気低迷にあえぐ麻生首相。
給付金を巡る議論が賑やかである。

この不況を乗り切るには何とか消費を回復させないといけない。
しかし、この不況下で家庭はどこも財布の紐を厳しく締めている。
そこでお金をばら撒いて使ってもらえば消費も増えるという腹積もりなわけだ。

しかし、所得をすべて使ってしまうアメリカ人ならいざ知らず、堅実に貯蓄する日本人に対し、どれだけの消費刺激効果があるのか、という事で問題になっているわけである。
ばら撒いた後、ゆくゆくは増税が確実なだけに尚更だ。

あるところで面白い話を知った。
例えば月に40万円の収入があり、そのまま40万円を使い切っていた家庭があるとする。
ところがそれではいけないとそのうち10万円を貯蓄に回すことにした。
個人レベルでは誰もが頷く当然の考えだ。

ところがそれをマクロの立場からみる。
それまで40万円の消費があった。
国全体でみると4,000億円の消費であったとする。
するとそれが各企業の売上となり、やがて給与となって個人に還元されていく。

ところが10万円を節約したために消費は30万円となり、国全体では市場規模は3,000億円に縮小。
各企業の売上も3/4に減り、それに対して各企業はリストラや給与カットで対応。
すると個人の給与も30万円に減り、その家庭はさらに節約し、今度は5万円の貯蓄をするため消費を25万円に抑えた。すると・・・

面白い話だ。
逆に言えば10万円の貯蓄をするのではなく、借りてでも50万円の消費をすればいいと言う事になる。
アメリカ人式が正しいという事だ。

給付金も毎月くれるなら、「お国のため」に消費に回そうと思うのだが、1回だけではなぁ・・・
せめて今タイミングを待っている地デジ対応のテレビの足しにしようかと思うのだが、それまではやっぱり「とりあえず貯蓄」に回す事にしようかと思ったりしている代表的庶民の我が家なのである・・・


     

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