幸せになりたいならば、「あの時ああしていれば」と言う代わりに、 「この次はこうしよう」と言うことだ。
スマイリー・ブラントン(精神科医)
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【大学進学に関する調査~大学受験をやり直せるなら、志望校選択でチェックすること】
1位:学べる内容・目指せる資格 64.9%
2位:学校の立地・周辺環境 64.4%
2位:学内の雰囲気 55.0%
4位:就職率・就職先 48.3%
5位:偏差値 37.7%
6位:カリキュラム・授業科目 31.5%
6位:学費・奨学金制度 31.5%
8位:知名度 30.5%
ディスコ社調査2018年12月
人生「あの時ああしていれば」ということは多々あるもの。何事も一度経験してみればこそいろいろとわかることもある。上記は2019年3月卒業予定の大学4年生835人に行なった調査だというが、65%の学生が「学べる内容・目指せる資格」をチェックしていれば良かったと思っているらしい。入る前にはわからなかったということなのだろう。あるいは、そういう意識がなかったのかもしれない。人は振り返ってみてこそ、選ばなかった道が、あるいは歩き方が見えるものである。
自分自身を振り返ってみると、大学を選んだ理由は、「都内の国公立法学部」という点で探した結果であった。親に経済的な負担を掛けたくなかったので、「自宅から通える学費の安い大学=都内の国公立大学」という基準は絶対であり、これでほとんど選択肢はなくなってしまった。法学部にしたのは、映画『ジャスティス』を観て将来は弁護士になろうと何となく思ったからである。今から思えば、当時は自分なりに考え抜いた結果であり、それはそれで良かったと思う。
結果的に弁護士になることなく普通に就職したが、それは法律の世界は自分の性格にマッチしていないことがわかったというもので、それは実際に勉強してみて初めて法律というものがどういうものかわかったもので、「やってみてわかる」ものである以上、後悔しても仕方がない。むしろそれを後悔するような思考回路は私にはない。ただ一方で、純粋に制約条件を考えずに大学で学びたかったことは何かと問われれば、それは「文学か哲学」というのは迷いなく答えられるところである。
なぜ文学か哲学かと問われれば、両方とも純粋に好きだからと答えるところである。文学については、もともと小説が好きというところが大きいが、そういう小説などを題材としてどんな事を学ぶのか、は大いに興味のあるところである。ただ本を読むだけでなく、専門家ならではの着眼点や研究材料があるのかもしれないし、上辺のストーリーだけでなく、深く幅広く扱うならそれに触れてみたいと思ったのである(今でも思う)。哲学は哲学者の著作は読んでもチンプンカンプンなことが多いが、それが理解できる方法を学べるなら是非学びたいと思ったのである(今でも思う)。
なぜ、そういう思いがあったのに法学部を選んだのかと問われれば、それは「食っていけない」という話をされたことがやっぱり大きいだろう。実際、文学部(哲学科も文学部に含まれるようである)を出ても就職はないなんて噂も聞こえてきていたし、社会人になってからの事を見据えた学部を選ぶべきだという空気があったからである。今から思えばそんな空気なんか無視していれば良かったと思うが、それこそ「振り返ってみればわかる道」なのだろう。
今、もしも自分の子供が大学進学を控えて相談に来たら何と答えるだろう。例えば文学部のような学部と就職に良さそうな経済学部のような学部とである。その時は多分明確な答えは言わないと思う。なぜならそれこそ自分で決めるべき道であり、後から振り返ってみた時に「あの時別の道を選んでいたら」と思わないようにしっかりと判断すべきことである。ただし、無下に突き放すのではなく、自分の体験談を語って聞かせることはしたいと思う。それを自分の判断の参考にしてもらいたいのである。
考えてみれば、先人にもたくさん後悔や気づきはあるはずで、それらを自分の選択に活かせたら随分と後悔の少ない人生になりそうであるが、それでもやっぱりそれなりに人は「あの時ああしていれば」と思うものなのかもしれない。それはそれで仕方がないものの、「この次はこうしよう」と切り替えたいものである。後悔もまた人生の一部なのかもしれないと思うのである・・・
【本日の読書】
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