2019年3月20日水曜日

Netflix (ネットフリックス)に見る独自戦略の強み

個人的に映画鑑賞が趣味の私は、毎週末の深夜に1人でバーボン片手にそれを楽しんでいる。今はツタヤディスカスのDVDレンタルが中心であるが、いずれそれは「配信」に取って代わられるものだと考えている。既にU-NEXTHuluといったサービスが展開されているが、いずれも「料金と観られる映画の質」という観点からは満足いくものではなく、無料視聴期間だけ利用してやめている。

理想的な映画配信はもう少し先かと思っていたら、ここにきて「Amazon Prime」と「Netflix」との両方の配信サービスを利用し始めた。「Amazon Prime」は何より安い(月額400円か年額3,900円)のと、映画・ドラマに加えて音楽(Amazon Music)もあるし、さらに本業の本等の翌日配送サービスをも含めれば利用価値は十分にある。ツタヤディスカスのDVDの郵送期間のギャップを埋めるという意味でも加入するメリットは大きいと考えて加入したのである。

一方、「Netflix」はU-NEXTHuluと同じ映画・ドラマの配信のみであり、基本的な仕組みは同じであるが、違うのは何と言っても「オリジナル作品」である。映画というコンテンツはどこでも一緒な訳で、それをどう観せるかが各社の競争の根源かと思っていた。なので、月額料金とか観ることのできるコンテンツの幅で差別化を図るほかないのかと思っていたら、何と独自に映画を創ってしまうという発想が何より凄い(発想はできても実現が難しいだろう)。

そしてその肝心なオリジナル作品の「質」であるが、これがなかなかのもの。ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)が、アカデミー賞で3部門(「監督賞」「外国語映画賞」「撮影賞」)を制して話題となっているが、その他にもウィル・スミスという大物が主演する『ブライト』という映画もあって、これも観たが内容も申し分ない。B級映画でお茶を濁すことのない堂々とした「質」である。先の『ROMA/ローマ』は、劇場公開も始まったようだが、配給会社を介さずに配信プラットフォームと劇場が直接タッグを組んだ異例の興行ということで話題にもなっているようである。

百均のダイソーもスーパーのプライベートブランドも自分たちの事業を突き詰めていくと必然的にオリジナル商品に行き着く。「他にはないモノ」こそが、過当な競争を避け、自社に利益をもたらす。映画という「誰でも扱えるコンテンツ」において、「自分で創ってしまう」という戦略は圧倒的である。いくら「65,000本見放題!」(U-NEXT)、「50,000本以上見放題!」(hulu)と謳ってみても、それが魅力のないものであれば意味はない。それよりもたった1本のアカデミー賞受賞作品に心惹かれるのが人というものである。

ちょっと前まで「GAFA」と言われていたが、今はそれにNetflixを加えて「FAANG(FacebookAmazonAppleNetflixGoogle)」と言われるようになったのも頷ける。いかにオリジナルな強みを持つかがやっぱり大事である。今の会社の仕事でも「オリジナル」なものを持たなければという思いは拭えないが、なかなか一朝一夕にはいかない。それでも世の中の例を見れば心したいと思うところである。

これを機にツタヤディスカスのDVDは「月8本」コースから「月4本」コースに変更し、あとはAmazon PrimeNetflixで補う形にするようにした。これで利用料金もほぼ変わらないで済む上、「観たい時に観れる」という利便性は格段にアップした。本当は毎日でも観たいところだが、それはいつの日かわからないが、引退後の楽しみとして取っておきたいと思う。

 これからもますます映画館が遠のきそうな気がする我が家の映画事情なのである・・・






【本日の読書】
 



 



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