2016年1月17日日曜日

ニュースを見せたいが・・・


最近、子供たちにNHKのニュース番組を見させようと妻に提案した。
家の中での子供達の様子を見ていると、ともすればテレビといえばバラエティ番組ばかり見ているように思え、なんとなく危機感を抱いたからである。
バラエティ番組も悪いとは言わないが、テレビがついているほとんどの時間、バラエティ番組ばかりとなると、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」だと思うのである。

ではなぜNHKのニュースなのかというと、それも確たる根拠があるわけではない。
ただ、世の中で起こっている事実を知るだけでも何か違うという気がするのである。
門前の小僧ではないが、世の中で起こっている事件事故の類や政治や経済の動きなど、よくわからなくてもニュースに触れるだけで違うと思う。
当然、子供たちには不評かもしれないが、そこは親の権限で無理やりチャンネルを変えてしまうつもりである。

高校受験を控えた長女には「新聞を読め」と言っているが、実はそれには疑問もある。
個人的にマスコミ、特に新聞は信用しておらず、にもかかわらず勧めるのは如何なものかという矛盾である。その点、「ニュースというありのままの事実だけ」を淡々と報道するNHKのニュースは、安心感がある。

新聞は、「ありのままの事実」に加えて「新聞社の偏見」が入る。
それが証拠に昨年の安保法制に関する報道は、賛成の立場の産経新聞と反対の朝日新聞などは、まったく読んだ印象が異なる。
中学生ぐらいの子供は簡単に洗脳されてしまうだろうし、それってどうなのかと思ってしまうのである。そういう意味では、「淡々とニュースを伝える」NHKのニュースは安心して勧められるのである。

そもそもマスコミがニュースの報道に自らの見解を交えることについては、好ましくないと考えている。当のマスコミにしたら、自らの見解があってこそという自負があるだろうから、「ただ事実だけを伝える」ことを良しとしないかもしれない。
しかし読み手としては、知りたいのは事実だけで、「あんたの意見など聞きたくもない」という気持ちである。

原発再稼働に向けた動きを報じるなら、事実だけを報じてほしい。
必要な事実だけ報じてくれれば、あとはこちらで考える。
「けしからん」というスタンスの報道も、「もっと速やかに」というスタンスの報道も、ともに煩わしいだけである。
他紙の見解に関する批判も、子供の喧嘩を見ているように思えて、不快でならない。
まぁそう思うのなら読まなければいいのだが、ついつい読んでしまうところがある。

偏向報道であっても、その裏側を考えれば、批判の目を養ういいトレーニングになるじゃないかという考え方もある。
それも事実で、私自身はそういう考え方で新聞を読んでいるが、まだ批判の目を持たない子供たちにはできないことだ。

さらには両論併記という考え方もある。
これは本当に公平にできるのなら、子供たちにも有益だし、望ましいと思うが、大概は言い訳程度の併記にとどまっているのが現状である。
いずれこうした新聞の読み方を子供たちには教えたいと思うが、どんな印象を持つのであろうか。
それとも、昨今新聞離れもかなり進んでいるようだし、ニュース配信アプリなんかで読むのが普通になれば、そんな懸念もなくなるのかもしれない。

いずれにせよ、バラエティ番組ばかりの現状を少しは変えていくべきことは間違いないと思うところである・・・


【今週の読書】

 
   
『マスコミ』
『ニュースに思う2』



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