消費でもグルメ、ファッション、旅行などは女性をターゲットにしないと成り立たない。会社でも、ランチタイムに男は大概社員食堂で済ましているが、女性は結構会社の外に出て行っておいしいランチを楽しんでいる。男同士では、「飲みに行こう」だが、相手が女性になると「おいしいものを食べに行こう」になる。
男同士で「旅行に行こう」とはあまりならないと思うし、必然的に業界もそれに応じた対応を取るのだろう。そんなのを見ていると、男に比べ女性の方が遥かに人生を楽しんでいるように思える。女性の社会進出も話題になって久しいし、そういう風潮はテレビ番組にも現れている。少し前まで、息子は「戦隊モノ」が好きでよく観ていた。我々の世代では、「ゴレンジャー」などと言っていたやつだ。5人の戦隊の構成は、昔は男4に女1だったが、今は男3に女2となっている。
さらに38年振りにリメイクされた「宇宙戦艦ヤマト2199」で、新たに追加された新キャラクターは5人ともみな女性だし、以前は「生活班」担当だったヒロインは「船務長」(レーダー、通信、航空管制担当)という戦闘色の強いものに変わっているし、新キャラクターにはパイロットもいる。世の中、男の活躍の場は確実に狭くなっている。
しかし、そうでない分野も当然ある。女性の社会進出という掛け声はなされており、形の上では雇用機会均等が謳われているが、子育てが絡むとまだまだ壁が厚く、このあたりの負担は今だ女性の負うべきハンディとなっている。それに例えば夫婦共働きで、夫が地方転勤となった時、妻がついていく(つまり自分の仕事を諦める)ケースが、まだ一般的だろう。
ただ、夫について行ったその地で起業してしまったりとか、ニッチなマーケットを対象に好きな分野で起業したりという女性も身の周りにいる。夫が生活費を稼いでいると、「安心して好きなことができる」というメリットがあり、専業主婦では満足できない女性などには絶好の環境かもしれないと思える。男と比べて会社に縛られていない分、女性には起業というフィールドで活躍する余地が大きいのではないかと思われる。
女性の活躍それ自体は良い事だと思う。いつまでも「男が主、女が従」という関係がいいとは思わないし、対等は大いに結構だ。ただ気になるのは、男が小さくなっていく事だ。女性の元気に押されて委縮しているような気もしなくもない。下手をすると、「女が主、男が従」となりかねない。それでいいのかと言えば、それは違うだろうと思う。もうそうなってしまっている我が家の事は棚に上げるとして、そこは踏ん張らないといけないだろうと思う。
先日、「キラキラネームランキング」というのを目にした。それによると、
1位:昊空(そら)
2位:心愛(ここあ)
3位:希空(のあ)
4位:希星(きらら)
5位:姫奈(ぴいな)
6位:七音(どれみ)
7位:夢希(ないき)
8位:愛保(らぶほ)
9位:姫星(きてぃ)
10位:匠音(しょーん)
となっている。
ちなみに、これはペットの名前でなく、人間の子供の名前だ。「なんじゃこりゃあ!」と、思わず松田優作の古いセリフが蘇ってくる。小学校の頃に、同級生にこんな名前のやつがいたら、絶対いじめていたと思う。このキラキラネームの首謀者は奥さんだと思うのは、疑い過ぎだろうか。
渋谷や代官山あたりでベビーカーを押しているヤンママなどを見ていると、子育てすらファッション感覚ではないかと思うが、それが名付けにも現れているような気がしてならない。女性が活躍する社会というのは、間違いなく平和な社会であろう。血なまぐさい争いが続出している“腕力の”社会では、そうはいかない。そういう意味では、現代の日本は良い社会を実現できていると言えるのだろう。それでもまだ、女性側からの不満は絶えないだろうし、まだまだ改善の余地は大きいのだろう。
ただ、気になるのは、それと比例して男がどうなって行くかだ。女性に負けじと人生をエンジョイする方向に行けばよいと思うのだが、おかしな方向に行っても困る。その昔、松本零士の漫画で、「男が化粧をし、ハイヒールを履く」軟弱な男たちばかりとなった未来社会を描くものがあった。当時は奇想天外な空想と笑っていたが、だんだんと笑えなくなってきているのではないだろうか。
これからの時代、男はどう生きるべきか。女性には不自由なく振舞ってもらえる社会を築く一方、男としての矜持は保たねばならないだろう。まだママの後を追いかけまわしている我が息子は、大丈夫だろうか。取りとめもない事を、あれこれと考えてみた連休の夜である・・・
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