2009年6月21日日曜日

ええかっこしい

 まったくの偶然であるが、ただいま私の実家と妻の実家はそれぞれ自宅のリフォームをやっている。大阪での様子を聞いていると、商人の町と言われた伝統が生きているなとつくづくと感じてしまう。

  何といっても「値切り」が凄い。
はじめの段階で挨拶代わりに「いくらまけられるの?」と入る。
そして工務店が決まったあとも、機をみてはそれが続く。
そういえば関西を拠点とする「引越しのサカイ」。
以前CMで「♪勉強しまっせ、引越しのサカイ♪」とやっていた。
そういう商人文化の伝統が脈々と生きている。

さらに妻の実家では何らかのトラブルがあって工期が遅れたらしいのだが、それ待ってましたとばかりに値切り始める。「当然や!」と姉妹でいきり立つ様子を見ていると、つくづく関西人に生まれなくてよかったと思ってしまう・・・
(妻の実家は義妹が業者との交渉を仕切っているのだが、それを姉である妻に報告してくるのである)

私はそういう値切り交渉ができないタチである。
妻から言わせると「ええかっこしい」なのだそうである。
と言っても私も業者の言いなりというわけではない。
私流の値切り方法はちゃんとある。

まずは競合させるのである。
「相見積もり」というやつである。
同じ条件でいくらでできるのか比較し、それを公開する。
業者は自分のところで採算を検討し、できるところまで下げてくる。
それで判断しているのである。
無理強いはしないし、それで十分だと思っている。

もちろん、もっとまけられるかもしれないが、相手だって商売である。
利益の取れない仕事など力も入らないだろう。
気分良くやってもらうためには相手にも利益を与えないといけない。
そう思うから関西風の徹底した値切り交渉はできないのである。
「ええかっこしい」と言われても、そこは甘んじたいと思うのだ。

私の両親も言えないタイプだ。
私に言われてようやく相見積もりのような事をちょっとやった程度だ。
だから妻から言わせるとそんな様子がもどかしくもあるようである。

どっちが良いという事はない(私も我が家で関西の悪口を言えるほどの度胸はない)。
スタイルの違いとでも言うべきものだろう。
だけど「おっちゃん、まけてぇな」というやり取りを想像すると、「ええかっこしい」と言われようと何と言われようと、自分のスタイルは変えたくないと切に思う。
自分は関西人にはなれない。
誇り高き「ええかっこしい」でありたいとつくづく思うのである・・・
     
   

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