かねてから予定していた通り、息子と会ってきた。「飲みにいくか」ではなく、「メシを食いにいこう」と誘ったのは、昨年の経験に基づくところである。息子の帰り道を考えて池袋で待ち合わせをする。やはり肉系がいいかと考えてそれっぽい店を選ぶ。何だかデートのようだと思わなくもない。昨年、別居して以来、何度か会っているし、LINEでやり取りもしている(なかなか既読がつかないのは、あまり優先的に見てくれていないようでもある)。息子と向かい合い、息子が選んだ牛タンを食べながら話をする。
息子は今年、大学3年。教養課程を終えて専門課程に入っているようである。私も法学部であったが、息子は同じ法学部でも政治学科。国際政治なんかを中心に学んでいるそうだが、授業は面白いらしい。ゼミにも参加し、週7コマの授業に出ていると言う。野球も続けていて、週1回活動をしているのだとか。飲食店でアルバイトし、なかなか忙しい学生生活を送っているようである。気になるのは、就活の事。最近は早まっているらしく、その辺りも聞いてみた。
早い者はもう2年生くらいから活動しているようで、息子は就活はまだだが、夏のインターンシップには何社か申し込んでいるらしい。私の頃は、リクルーター制度が全盛で、ラグビー部の先輩が片っ端から我々に声を掛けてくれてメシを食いに連れて行ってくれたものである。「それって人事部に繋がるの?」と息子が問う。というか、人事部の先兵となって動いていたから直結だよと答えたら驚いていた。今もOB訪問はあるらしいが、ホントに働く様子を聞くだけのものらしい。
そのインターンシップであるが、息子は商社と海運会社に申し込んでいるらしい。もちろん、その2つの業界を志望しているということで、商社はともかく、「何で海運なの?」と聞くと、「海外で働けて給料がいいところ」とのこと。海外で働くのはともかく、海運会社は給料が低いというイメージがあったが、最近はそうではないらしい。今度海運会社に行った先輩に会ったら聞いてみようと思う。それにしても海外で働きたいという気持ちはいいと思う。
それであれば英語力は磨いておいた方がいいとアドバイス。技術の進歩で、翻訳機も進歩するし、あえて外国語を学ぶ必要はなくなるように思うが、それでも個人的には翻訳ではなく、きちんと使えるようになることが必要だと思う。息子にはそう伝えたが、本人もそれを自覚していて、IELTS(アイエルツ)も受けるのだとか。初めて聞く言葉に2度聞してしまったが、今はTOEICではなくIELTSなのだと言う。さらにAIでスピーキングの添削をしてもらっているとのこと。偉そうにいろいろアドバイスしようと思ったら、息子の方が先を行っていた感がある。
いつしか、場所をスタバに変え、3時間近く話をしていた。皮肉なもので、家にいた時よりもいろいろと話をしていた。彼女はまだいないとの事。今は合コンはあるのかと尋ねると、あるにあるがあまり流行りではないらしい。ここでも親父の自慢話をと思ったが空振りに終わる。と言っても、親父はもともと学生時代は空振りばかりだったので、「俺の若い頃はな」と話して聞かせるようなものはないのである。息子相手に自虐ネタもないだろうと聞き置いておいた。
こうして息子と2人の時間を持てたことは、家を出たことの1つのメリットかもしれない。「離婚する」という話も「好きにすれば」という反応。このあたりは子供が大きくなってからの方が影響は少ないだろうと改めて実感する。「夫婦ではなくなっても親子の絆は一生だからな」と最後に加えておいた。また改めてこういう場を設けたいと思う。1つ難しいのは、息子とは気軽に会えるが、娘とはどうしようかと考えてしまうこと。話題は続くだろうか、そもそも誘ったらきてくれるだろうか。美味しいもので釣れるかもしれないが、会話は難しいのではないかと不安になる。
それはそれであるが、やはり親子の絆は永遠。子供達とこういう大人の会話の場はこれからも設けていきたいと思うのである・・・














