2025年3月20日木曜日

幹部合宿

 会社では何回か経営幹部による合宿をやっている。経営に関する事を徹底して話し合おうというもので、普段営業時間中にはなかなかできないので休みの日に行ってきたのであるが、最近は平日の営業時間中にもやるようになっている。話し合あう事は今後の経営のあり方などであるが、こういう時間も実に大切であるなと実感している。メンバーは社長と取締役以外にも部長クラスの経営幹部も含めている。より広く意見を募ろうという考えと、より多くに経営的な考え方を身につけてもらい、もって将来の役員育成も兼ねるためである。

 経営的な考え方という意味では、かなり効果があるように思う。これまで「自分の視点」からしか見ていなかったものが、「会社の視点」から見られるようになれると思うからである。「自分の視点」に立つと「やりたくないなぁ」とか「大変そうだ」とか「めんどくさそうだ」などという理由からなんとかやらずに済まそうとするなるかもしれない。しかし、「会社の視点」を持つことができれば、自ずと行動も変わってくる。「自分がやらないと」と思うようになる。

 視点の違いは大きな行動の違いになって現れてくる。現場でずっとエンジニアをしていた社員には、管理職になった時から「会社の視点」を身につけてもらいたいと思っている。これまで特にそれが意識されてきたことはなく、なんとなく「肩書きだけ変わって意識が変わらない」状態で来ている。中小企業ゆえに教育制度が整っているわけでもなく、仕方がなかった面もあるが、自分としてはそういう状況は変えていきたいと考えている。中小企業であっても、課長は課長らしく、名ばかり管理職ではなく大企業の課長と比べても意識面で遜色ないようにしたいと思う。

 それは当然、役員、部長ら経営幹部陣にも当然言えることである。それでもまだ意識の面で「自分視点」から抜けきれていない者がいるのも事実であるが、そういう者の視点転換も幹部合宿の意義の一つではないかと思う。考え方としては、「何も休みの日に」というのもあるかもしれない。それじゃぁまるで仕事が趣味のようで、他にやることもないのかと思われてしまうかもしれない。休みの日に仕事をさせられるなんてと思うかもしれない。しかし、強制されてやるものでもないというので、原則自由参加が我が社の基本スタンスである。

 例えば「会社のあるべき姿は」などという議論は、普段の営業時間中にのんびり話せるものでもない。かと言ってそういった考えもなく走るのは、目的もなく足元だけ見て走るようなものである。売上だってただ◯◯億円といった数字だけを掲げるのではなく、どんな事をやって◯◯億円を達成するのかというのも大事である。既存事業だけを粛々とやっていくのか、新規分野に進出するのか、それによっていろいろと変わってくると思う。自分としては、もっと技術力を高める事を一つの目標にすべきだと思っているが、次回のテーマにはそんな事も提案したいと考えている。

 それ以外にも今は一つの事業を柱としていて、新規事業として自社製品の開発を細々と始めたところである。将来的にはこの二本柱を太くするとともにもう一つの柱を育てて三本柱とすればいいのではないかと考えている。もしも同意が得られれば、「ではどうやるか」という具体論に入っていく事になる。こういう事はじっくり時間を取ってワイワイガヤガヤやるのがいいと思う。会社としてももっともっと成長していきたい。より大きな会社になって経営を安定させたいし、収入も増やしたい。それには将来を語るのは大事だと思う。

 働くのは最低限70歳までと決めている。それまではただ働くのではなく、今の収入を保って会社での今のポジションもキープしていきたい。社員の将来も担っているわけであるし、やりがいもある。幹部合宿も積極的にみんなをリードしていきたいと思うのである・・・


Jo_JohnstonによるPixabayからの画像

【今週の読書】
イスラエル戦争の嘘 第三次世界大戦を回避せよ (中公新書ラクレ) - 手嶋龍一, 佐藤優  頭のいい人だけが解ける論理的思考問題 - 野村 裕之  春の雪 (新潮文庫) - 三島 由紀夫




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