2009年2月19日木曜日

痛勤地獄

 
「楽しみながら生きよ、憂いながら生きるよりその過ぎ行く時は幸いなり」
                                      作者不明

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 サラリーマンのデメリットの一つとしてあげられるのが、いわゆる「通勤地獄」である。
確かに山の手線や中央線といった都心の電車のラッシュは、凄まじいものがある。
まさに苦行と言える。だが幸いな事に、私は「地獄」とは感じないで済んでいる。

 それは「災いを前もって回避する」という事と、「災いもって福となす」という事によって、である。まずは「回避」であるが、住む場所を選ぶ時に中央線沿線は避けたことが挙げられる。勤務地は選べないから、せめて住む場所は混雑がひどい中央線を利用しなくてもよい場所を、と考えたのだ。それとなるべく早い時間(空いている時間)を選ぶ、混んでいる急行より少しでも空いている各停に乗る、それができないのなら1本遅らせても余裕をもって乗り込む等だ。これで比較的すし詰め状態は回避できている。

 あとは通勤時間帯そのものを読書タイムにして「楽しい一時」に変えたのだ。電車に揺られている時間は、基本的に読書タイムだ。けっこう集中して読んでいる。家では正直あまりゆっくりと本は読めない。本を読むのが好きな私にとって、この時間は貴重だ。だから今のような朝の寒い時期でも、通勤時間は楽しい一時だ。座って寝たいなどという考えは起きてこない。

 行く時はいつも同じ電車の同じ車両に乗っている。そうすると、余計なところに神経を使わなくて済む。余計なところに神経を使わないから、それだけ本に集中できるのだ。周りがどっと下りたらそこは大手町。大手町の次が降りる駅なので、そこで初めて現実世界に戻ってくるのである。

 問題は帰りだ。
いつも一定していないからあまり本に集中していると、ついつい一つ先の駅まで行って戻ってくる羽目になる。東野圭吾など読んでいる時は要注意だ。こんな具合に通勤時間を楽しんでいる。だから「痛勤地獄」などという言葉とは、これまでずっと無縁でこれた。考え方一つだと思うのだが、しなくても良い苦行は避けたいと思うのである・・・
  
     

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