メーカー等に問い合せをすると、今はどこも音声による案内が流れ、品質向上のために録音させていただきますと断ったうえで(といいつつ、それはほぼ間違いなく後日のトラブル対策だ)、要件ごとに異なる番号をプッシュさせられ、にもかかわらず永遠とも思える時間待たされ、ようやく要件を聞いてもらえるというパターンだ。一旦、切ってもう一度かけなおし、また同じプロセスを繰り返すなんてことになると、発狂しそうになる。
そんな中で、最近マイクロソフトの「チャット」機能をしばしば利用していて、大変重宝している。マイクロソフト製品については、公私にわたって「オフィス」を購入して利用しているのであるが、2台目のPCにインストールする際、プロダクトキーを紛失したりインストールしていたPCが壊れて買い替えたりと、単独ではどうしたら良いかわからない事態に遭遇し、やむなくサポートを求めたのである。
とりあえず電話は大変なのでと、ホームページを検索していったところ、出てきたのが「チャット機能」。とりあえず自分の言葉で疑問点を入力し、製品を選択し、質問内容の項目を選ぶと「チャット機能」に進むことができる。ここでもタイミングによっては、待たされることは待たされる。ただし、「ただ今の待ち人数〇人」と表示されているのはありがたい。最近は信号でも青に変わるまでの残り時間が表示されるし、人間は待ち時間がわかれば安心するのである。
そうして順番が回ってくると、いよいよチャットが始まる。画面には担当者名が表示され、事前にこちらで入力していた質問内容について、説明してくれる。電話と違ってチャットの場合は「入力時間」が必要になる。何もなければ相手がキーボードを叩いているのか、フリーズしてしまったのかわからないが、入力中の場合は、「ただいま〇〇が入力しています」と表示される。こちらとしては、安心して待っていられる。
考えてみれば、チャットよりも電話の方が楽なのであるが、不思議なことにチャット機能の方が便利に思えてならない。それはたぶん、電話よりも圧倒的に「つながりやすい」と感じられるところにある。人間何よりも知りたいことはすぐ知りたいと思うものであり、電話でイライラしながら機械の無機質な音声による自動応答の説明を聞かされることは耐え難いのである。
また、チャット機能の便利なところは、URLを表示できるところだろうか。案内の内容によっては、「ここをクリックしてダウンロードする」なんてのもあるわけであるが、URLを送ってくれれば、クリック一発ですぐ辿りつける。電話だと、URLを一文字一文字聞き取って入力するか、検索機能を使って自分で辿りつかないといけない。さらに質問内容をコピーして保存しておくこともできるし、照会番号が残るので、後日この番号で照会すれば、続きの質問として扱ってくれるのかもしれない(この機能はまだ利用していない)。
メーカーにしてみれば、顧客サポート部門は不可欠である一方、収益を生まない部門でもあり、必要以上に人員を割けないのであろう。なるべく少ない人員でと考えれば、どうしても利用者の待ち時間は長くなる。それが高じれば、顧客離れにもつながりかねないからおろそかにもできない。そんなジレンマを海外のメーカーは、たとえばインドなどにコールセンターを設置したりして対処している。そうしたコストがどこにはねるかを考えると、一概にメーカーを責めるのも酷というものかもしれない。
入力の手間暇はかかるものの、電話よりストレスが少ないという点では、チャットはいいと思う。これからも何かあれば利用したいと思うし、何か自分たちの会社のサービスのヒントにならないか、考えてみたいと思うのである・・・
【本日の読書】
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