妻と娘の教育を巡って議論となった。
この春中学2年になる娘。中学受験を期に、近所の学習塾に通い始めた娘であるが、受験が終わって中学生になっても続けて通っている。
⇒「塾へ行くの?」
熱心なのはいいのだが、週末も塾の宿題やらで忙しそうにしている姿を見て、何となく疑問に思っていたのである。
タイミングとしては今だろうと思って、思い切って妻に切り出した。
「1年間、塾を休ませたら?」
勉強ももちろん大事であるが、娘は学校のテストでは常にトップ10に入っている。もちろん、通っているのは近所の普通の公立中学だし、だから安心というわけではないのはわかっている。だが、そんなにあくせくする必要もないだろうと思うのである。
ところがこの提案に妻は猛反対。
レベルの高い都立高校に行くためには、十分ではないそうである。ここからお互いの意見は真っ二つ。私は学歴を絶対視していない。いわゆる「良い高校へ入って、良い大学へ入って、一流の企業に就職する」という事にどれほどの価値があるのかと考えている。
もちろん、本人が希望するならそれはそれで良い。
だが、今の段階で親がその路線を引くのはいかがなものかと思う。それよりもその都度そばに寄り添い、迷ったら相談に乗るとか、その時点で考えられる選択肢をいろいろ提示して上げるとか、あるいは考え方を教えるとかすればいいと思う。結果的に、一流と言われる高校・大学・企業となったのなら、それはそれだ。
だが、妻の意見は違う。
将来何になるかわからないからこそ、「(一流校に行けば)選択肢が広がる」と妻は主張する。それはそうだが、今からダッシュする必要はない。すでに進研ゼミの通信教育もやっているのだし、それだけでも十分。塾へ費やしている時間を他に向けさせたいと反論する。
映画を観たり、小説を読んだり、漫画を読んだり、友達と遊びに行ったり、そんな事だって大事だと思うのである。一流の大学へ行ったってノイローゼになるかもしれないし、一流企業に就職したって鬱で会社に行けなくなるかもしれない。勉強も大事だが、バランス良くいろいろ吸収しないといけない。それに何より自分だって今の娘の年頃でそんなに勉強していなかっただろうに、それを娘にやらせるなんて酷い事だと思う。
私も一応、受験の荒波を乗り越え、都立高校から国立大学へと進学しているから、その点では妻よりも言葉に説得力があるはずと思っていたが、「時代が違う」の一言で撥ねつけられてしまった。自分も、もともと学力レベルとしては、「中の上」くらいだったと思うが、宅浪時代は毎日10時間以上机に向かい必死になって勉強した。それは今の時代だって通じるだろう。今からやらなくても、本人がその気になればその時で十分間に合うと思うのである。
ああ言えばこう言うで議論は平行線。子供の幸せを願う気持ちはお互い同じだと思うが、この方法論の違いは歴然としていた。最後は、「娘の意見を聞こう」と妻に提案。
娘に最終決定を委ねた。
議論の決着は、「塾は続けたい」との一言であっさりとついてしまった。
妻を説得する前に、もっと娘と語り合って、「パパの考え」を伝えておけば良かったかもしれない。まあ仕方ない。これからまだまだ長い娘の人生。せめて、「お勉強バカ」にならないように常に関心は持つようにしてあげたいと強く思うのである・・・
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