2012年6月14日木曜日

息子よ

 長男は、いわゆる「試験官ベビー」だ。娘が生まれた後、二人目が欲しいという事になったが、医者の話では初産の時の影響もあって難しいかもしれないとの事。可能性として話を聞き、ダメ元でやってみる事にしたのである。周りには随分深刻そうな人もいたが、実にスムーズに懐妊。「どちらでも良いけど、どうせだったら男の子がいい」という私の気持ちが通じたのか、まさに立ち会い出産の目の前で長男誕生となった。

同じように育てているが、男の子と女の子の違いなのか、二人とも随分性格は違う。
まあ男兄弟でも、私と弟とでは性格も随分違うから何とも言えないが、扱いにくさにかけてはさすが男の子だ。娘をひっぱたいた事は今までに一度しかないが、息子の方はもう何回もある。
お姉ちゃんを叩いて泣かせた事もあるから、さすが男の子と言える。

男と女の違いが、自然と現れてくるのは実に不思議だ。
赤ちゃんの頃は同じだが、いつのまにか違ってくる。
教えたわけではないのに、息子は自然とミニカーやプラレールに興味を持ち、戦隊モノや仮面ライダーが好きになり、今はウルトラマンシリーズにハマっている。
けっしてお姉ちゃんのお下がりで遊んだりはしなかった。

さらに性格は私とまったく違う。ひょうきんモノで、学校では常にみんなの笑いを取っているらしい。私などは親父似で、クソ真面目で面白味に欠けるところがあるが、息子にはその片鱗すらない。小学校では担任の先生に、「元気が良すぎるお子さん」との評価をもらっている。保護者会でみんなの前でそう言われ、わかる人にはすぐに誰の事だかわかったらしく、妻は赤面の思いだったそうである。

まあそういう明るい性格が天性のモノだとしたら、それは持たざる者からすれば、なかなかの財産だと思うから、そのまま伸ばしていってもらいたいと思う。
たぶん、私よりも友達がたくさんできるだろう。

親父として力を入れたいのはスポーツだ。
幼稚園の時は、とにかくかけっこに力を入れた。
運動会の前には一緒に走って、練習させた。
その成果はあったし、やはり運動会で活躍するくらいでないと我が息子とは呼べない。
小学校に上がり、随分とライバルもいるようだが、これからしっかりサポートしていきたいと思う。

息子が生まれたらキャッチボールをするというのが、よくありがちな父と息子のイメージだが、それはもうやっている。まだグローブは早いので、柔らかいボールを使っている。この頃投げるのも捕るのも様になってきた。野球好きの義理の弟は、早くもグローブ選びに入っているらしいが、援軍には事欠かない。いずれラグビーの楽しさも教えて、その道に導きたいと考えているが、今のところ「将来の夢は野球選手」だ。

私は家で野球をほとんど見ないのに、どうしてそんな夢を持つにいたったのか不思議だ。
大阪に住む義理の弟に、本場の甲子園大会に連れて行ってもらった影響もあるのだろうか。
私も中学までは野球少年だったし、我が国の国民的スポーツである野球も悪くはない。
いずれラグビーの面白さにも目覚めてもらいたいと思うが、それまではサッカーなどの横道にそれないようにうまく導いていきたいと考えている。

いずれ息子も大きくなって、嫁と姑との間で頭を抱える日が来るのだろうかと、漠然と思う。ずいぶんと気が早いと思うが、その時に良いアドバイスができるように、今はしっかり人生修業に励む時だと考えれば、私も今の生活に少しは意味を見いだせる気がする。娘は娘で良いが、息子はやっぱり男同士の絆がある。家庭内では貴重な援軍になってくれるかもしれないし、これからもコミュニケーション豊かに接していきたいと思うのである・・・


【本日の読書】

灘中奇跡の国語教室 橋本武の超スロー・リーディング (中公新書ラクレ) - 黒岩祐治  蒼穹の昴(3) (講談社文庫) - 浅田次郎






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