2010年10月2日土曜日

国際貢献

月に一度ある、母校の財団法人が運営している社会人向け勉強会に今日は参加してきた。
受講生としてスタートし、翌年から世話役として参加して今年で5年目。
今日のテーマは「国際貢献」であった。
この講義は個人的に好きである。

普段「国際貢献」などという事は考える事もない。
大切か、と問われれば大切だと答えるが、では何かしているか、と問われれば大半の人は何もしていないし、我が国がしている事も知らないというのが実情だろう。
事実、私も以前はほとんど知らなかった。

敗戦時、焦土と化した我が国は当時の最貧国で、海外から帰還する650万人(軍人350万人+市民300万人)を迎えるにあたり絶望的な状況であったという。
1945年の冬には100万人の餓死者が出ると予想されたそうである。
それを乗り越えられたのは、「ガリオア」、「エロア」という名称のアメリカによる援助、WHO、ユニセフなど国際機関による援助、「ララ」という名称のNPOによる各種援助であったという。

さらに世界銀行による資金援助で、東海道新幹線、東名・名神高速道路、黒部ダム、愛知用水などのインフラ整備が出来た。もちろん、その支援の背景には、常に国益で動くアメリカが、冷戦の中で日本を利用しようとしたという実情があるのだが、支援の事実は事実である。今日はそうした話はでなかったが、受講生には事前にいろいろと調べてきてもらった。

その中で日本ユニセフの「ハッピーバースデー」というプロジェクトが紹介された。
毎年1歳の誕生日を迎えられずに亡くなっている子供たちが世界で600万人いるという。
そうした現実を変えようと180組のアーティストが歌う「ハッピーバースデー」を1曲105円でダウンロードするとそれが寄付になるのだという。

なんて素敵な試みではないか、と感動してさっそく検索してみた。
「日本ユニセフ:ハッピーバースデー」
ずらりと並んだ180組のアーティスト。
しかし、残念ながらほとんど知らないアーティストばかり。
アーティスト情報に疎いゆえかと思うも、そうとばかりではなさそう。
このプロジェクト自体もあまり知られていないし・・・

もっとメジャーどころが入ってくると違うと思うのだが、運営者がもう少しビッグネームに働きかけたらどうかと思う。こういうプロジェクトならみんな喜んで協力してくれるような気もする。そしてそれをダウンロードする人もきっと大勢出てくるに違いない。

参加者からはいろいろな意見が出された。
講師としてお招きした国際協力機構(JICA)の方の話から、 「池上彰×緒方貞子」というサイトも見つけた。忙しい日常から離れてたまにはこうした問題に目を向けてみるのもいいと思う。

我が身を振り返ってみると、世の中には自分の生活しかないというような生活振りだ。
それはある程度は仕方がないと自分に言い訳しているが、時にはこうした問題を考えてみるのもいいものだ。少なくともそうした意識は持っていたいものである・・・


【本日の読書】
「野球へのラブレター」長嶋茂雄
「魔王」伊坂幸太郎
   

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