2009年8月15日土曜日

8月15日

 本日は終戦記念日。毎年行われている全国戦没者追悼式の様子がテレビに映し出されていた。「先の大戦」といっても、もう64年も前。心なしか「終戦ムード」も毎年色褪せてきているような気がする。

 こういう事はきちんと受け継いでいかなければならないとは思うものの、自分たちが肝心の語り継ぐ世代となりつつある今、実体験がないだけに何となくインパクトにかけるような気がしてしまう。子供たちがもう少し大きくなった時にどんな話ができるのだろうか、とふと考えてしまうのである。

 それはさておき、追悼式では麻生首相の言葉をちょっと聞いた。「大戦の反省」とはよく言われているが、口先だけでない本当の反省というものが果たしてできているのだろうか。世の中の風潮からするとどうもそうは思えない。「反省」と口にしていれば間違いはない、と思ってやっているような気がするのである。

 物事には原因があって結果がある。結果を反省する事はもちろんであるが、では「どうしてそうなったか」という原因分析はまったくできていない。すべてを巨悪の塊「日本軍」の責任にしておしまいである。歴史の教科書をみても事実の羅列に終わり、「どうしてそうなったのか」という視点がかけている。トヨタの改善運動ではないが、「なぜ」を5回繰り返せば歴史だって真実が見えてくる。
「鎖国で平和を満喫していた日本人が、なぜわざわざ大陸に侵略などして行ったのか?」
そこから始めるといいのではないだろうか。

 開国以来、「先進国」に追いつけ追い越せを旗印に頑張っていた明治日本。坂の上の雲を目指していた日本軍がどこでどう道を間違え、フォースのダークサイドに堕ちて行ったのか、きちんと教えてはくれない。そもそも開国から大戦までが、現代日本ではもっとも重要な歴史なのに授業ではそこまでいかずに終わる。弥生時代の土器の話をするなら、明治維新から大戦までの歴史をもっとやるべきだと常々思っているが、学校はそうは考えないらしい。

 明治維新以来、日本のたどった道を(色眼鏡で見ることなく)正確に学べば、おそらく今世間で認識されているのとは違う歴史が見えてくると思う。そうした原因分析を飛ばして、ただ結果論だけで「反省」しておけば済むとするのは、真に責任ある態度とは言えない。
 歴史好きな人間としてはとても歯がゆいと思うのである・・・


【本日の読書】
なし
    
  

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