そんな中、安部首相に対して靖国神社への参拝が注目されていたが、首相は“私費で”玉串料を納めるにとどめた。代わりに稲田行革相らの議員90名が靖国神社を参拝したと、「朝日新聞」が報道した。毎年、誰が参拝するのかがいつも報じられる。
そもそもであるが、靖国神社は、国のために命を落とした軍人・軍属等の戦没者が英霊として祭られているところである。アメリカでもアーリントン墓地が有名であるが、国のために命を落とした人たちを祭るという事は当然すべき大事な事であり、他所の国の人にとやかく言われるべき事ではない。いつでも堂々と行けば良いと思う。
ただ、それが中国・韓国に対して不快感を与え、両国がいつも過敏になっている問題であり、そこをどう考えるかが難しいところだ。「自分がやりたいと思うから、やる権利があるからという理由で、人の嫌がる事を敢えてするのか」という点は大きな問題である。
個人的には、韓国は大嫌いだから気にする必要はないと思う一方、中国には一定の配慮は必要だという複雑な思いだ。ましてや国を代表する政治家であれば、個人的な感情は抜きにして真剣に考えないといけない事だろう。安部総理が参拝を見送ったのは、賢明な判断だと思う。
靖国神社の問題点は、戦犯が眠っているというところだが、戦犯と言っても我々の立場からすればとんでもない事であり、勝利者のアメリカが自らの罪は棚に上げ、すべての責任を裁判という形で敗戦国に押し付けた恥ずべき行為。対外的な思惑を別とすれば、本来であれば国を挙げて参拝すべきところなのである。
それにしてもいつまで中国・韓国の顔色を伺い続けなければならないかと考えると、困った問題である。解決策はないのだろうかと考えていて、ふと思ったのが、内緒で行けば問題ないのではないだろうかということだ。我ながら実に姑息な手段だが、静かに行って静かに参拝して帰ってくれば問題も起こらないと思うがどうだろう。国民もみな見て見ぬふりをするのだ。中韓だって、わからなければ不快な気分にもならないだろう。
そう考えるとマスコミもこの問題に対して注目し過ぎだ。8月も近付くと、首相は参拝するのか、閣僚は、誰が行くのか行かないのか、と騒ぎだす。そして、中韓の反応を面白おかしく書き立てる。まるで煽っているようだ。朝日新聞などは、この問題が大きくなる事を望んでいるかのような報道ぶりだ。
よくよく考えてみると、問題はマスコミにあるのかもしれないと思い至る。「お~と、今年も閣僚の○○が参拝するぞ、さあそれに対して中韓の反応は?案の定、抗議が来た、抗議が来ました、さぁ総理はどうする?どうする?問題だ、問題だ!」プロレスの実況中継よろしく、問題を煽りたてて正義感ぶっている。いったい、どこの国のマスコミなんだか・・・
事実を事実として報道して何が悪いというのが、マスコミの立場なのだろう。事実であれば人が不快に思う事でもなんでも報道するのが、その“使命”なのだから仕方ないのだろう。ご立派な使命だとつくづく思う。
戦国武将好きから高じて歴史好きに移行しつつある我が息子。学校で借りてきて読んでいる「日本の歴史」シリーズも、第2次世界大戦が含まれる近現代に及んでいる。本の記述には怪しいところもあるし、ここは親としてしっかり“歴史教育”をしようと思う。靖国問題もしかり、だ。
そしてそれと平行して、相手への思いやりという事も忘れぬように教えよう。先祖に恥じる事のない日本男児に育つよう、自ら手本になる意識も忘れぬよう教えていきたいと思うのである・・・
【本日の読書】
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