夏休み後半の初日、予定通り群馬県立自然史博物館に行ってきた。『生命の大進化40億年史 古生代編 〜生命はいかに誕生し、多様化したのか』という本に刺激を受けてのものであるが、何でも思った事をやってみようと思っての行動である。幸い、我が家からは関越自動車道に乗って1時間半ほどで行ける。ドライブも楽しむ感じでちょうど良い。のんびりと車を走らせたが、やはり1時間半ほどで着いてしまう。建物の外には巨大なカブトムシのモニュメントがお迎えしてくれる。小さな子供には受けるだろうと思う。 館内に入れば人類の進化の模型があり、地球誕生から生命の発生が語られる。かなり推測が入っているのだろうが、生命の誕生は本当に奇跡の賜物という感じがする。さまざまな化石が並び、進んでいくと実際の発掘の様子のレプリカが足下に展示されている。安全だと分かっていてもガラスの上を歩くのにはドキドキしてしまう。カンブリア紀から石炭紀の古生代の様子は本の通り。ただ、実際の化石を見られるのは気分が違う。それにしてもモノによっては化石と気づかないで終わりそうな気がする。 目を引くのは中世代に入ってからの恐竜の展示。巨大な恐竜の迫力はさすがである。いかにも子供が喜びそうなものである。そう言えば我が息子も小学生の頃はこういう恐竜が大好きだったなと思い起こす。地層中の鉱物中の放射性同位体の量を測定して年代を推測するとの事であるが、その方法を発見した人もすごいと思う。そして今度は標準化石から地層の年代を測定する事もあるようで、高校時代の地学の授業を思い出した。つまらない授業だと思っていたが、解説がすんなり理解できるのも地学の授業の恩恵である。
以前、地球の歴史についての何かを読んだことがある。地球の歴史を1年にしたものである。元旦の午前0時に地球が誕生したとすると、生命の爆発的増加が見られたというカンブリア紀はその年の11月18日頃に相当する。説明によると生命そのものは35億年ほど前くらいに誕生したらしいが、それだと3月末頃。その頃は微生物レベルだったのだろうから、長い雌伏の時を経て様々な生物に進化していったのであろう。ホモ・サピエンスの誕生は12月31日23時40分頃だから、いかに長い時間がかかっているかがわかる。
目の前に展示されている化石がそんな昔のものだというのも何か不思議な感じである。展示はどうしても恐竜中心になっている。たぶんその方が「客受け」するからだろう。もちろん、恐竜たちも大地を支配していた頃を想像するとそれはそれで生命の不思議を感じさせる。しかしながら、個人的にはまだ陸上に上がる前の生物たちの姿に興味をそそられた。人間とは似ても似つかぬ太古の生物たちであるが、確実にそれらのどこかの系統が陸上に上がり、哺乳類に進化し、そして人類に進化していったわけである。短い時間だったが、満喫して外へ出る。「危険な暑さ」と言われる夏の日差しが眩しい。ついでだから富岡製糸場にも足を伸ばそうかと考えていたが、日本の遺産としてはいいが、どう考えても世界遺産としては違和感しかない施設であり、内容もなんとなく想像もついてしまうし、地球の長い歴史に思いを馳せた余韻のまま訪れる気になれなくてやめてしまった。その代わり、田舎の知らない街中を少しドライブしてみたいと思い、高速に乗らずに藤岡までのんびりドライブしてきた。
若い頃には想像もつかなかった夏休みの過ごし方であるが、今日1日としては十分である。そのうち海外にも再び行ってみようと思う。これからは自由な独り身であるし、楽しみは尽きない。まだまだ初日。残り夏休み後半の5日間を充実して過ごしたいと思うのである・・・
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