転職以来、ちょうど4年。この4年間を振り返ってみると、コツコツと勉強の日々であった。初めの2年間は「宅建」。そしてこの2年間は「マンション管理士」である。宅建は、まぁ不動産業界に身を置く以上はタクシー運転手の運転免許みたいなものだと思うから当然として、「マンション管理士」は「イメージづくり」とも言える。使える資格でもない割りには、合格率8%の狭き門の資格である。
取ろうと思ったのは自分の意思であり、名刺の肩書にしかならない意味のない資格であるが、その名刺の肩書きが相手に対して一目置かせることにもなるかと思っての受験である。ちなみに、ほぼ内容が同じ「業務管理主任者」は合格率20%超である。なぜかと理由を想像してみると、おそらく合格率8%なんてしたらマンション管理会社が商売できなくなるからだろうと思う。つくづく、つまらない資格である。
そんなつまらない資格でも、取ると決めたら取らねばならない。「批判は受かってから」が信条の自分としては、受かってから文句を言ってやろうと思う。そんな狭き門の資格を前に、難敵は他でもない自分自身。難関国立大学を卒業したかつての「受験戦争の勝者」も年齢による記憶力の低下にはなすすべもなく、宅建もマンション管理士も思いがけぬ苦戦。宅建は2回目でクリアしたが、マンション管理士はどうであろうか。
私の勉強スタイルは、学生時代から変わらぬ「コツコツ型」。10時間の勉強が必要だとすると、前の晩に徹夜で10時間勉強するのではなく、10日前から毎日1時間ずつ勉強するタイプである。自分では、同じコツコツ型の親父の血を引いたのだと思っているが、我が娘は「徹夜型」であり、どうやら我が家系の血は引いていないのかと思ってみたりする。それはともかくとして、受験を決めた時から、「1日1時間、1週間で10時間(土日5時間)」を自らノルマとして課してやってきたのである。
いつからかこの「コツコツ型」になったのかはわからないが、昔から「1日1歩」が性に合っているのである。一気にやるのが嫌だというのもあるだろう。徹夜なんて今でもとんでもないと思っている。その一歩一歩の積み重ねの結果、1年目に費やした勉強時間は496時間であり、今回は531時間である。大事なのは「量より質」であるが、質を確保したらあとは量であり、量も大事な要因である。特に、「覚えては忘れ、忘れては覚える」という状態にあっては、量の要因は大きい。
昔であれば、500時間勉強すれば、400時間分くらいは身についていたと思うが、今はイメージとして250時間くらいである。テキストの前の方を見直すと、引いた覚えのないマーカーが引いてあって驚くことしばしば。その都度、「新たな発見」をしている。80を超える親父は同じ小説を何度も「読んだことがない」と思って読んでいるみたいだが、何度も楽しめる小説や映画ならともかく、資格試験ではシャレにならない。かつての栄光はかなぐり捨て、必死に忘れたものを覚え直す日々である。
今一つの信念は、「一点集中」である。アリの穴から堤も崩れるではないが、小さな力も一点に集中すれば大きな威力を持つという考えから、「マンション管理士」以外の勉強はしていない。実は先週、会社のみんなで「賃貸経営管理士」の試験を受験したのだが、こちらの方は応用が効くかもしれないと考えての受験で、そのための勉強は1秒たりともしていない。大学も1年目は志望校一校しか受けなかったし、2年目はさすがに滑り止めを受けたが、そのための(私大向け)勉強はしなかった。記憶力が情けない状態になっているのであれば、なおさらである。
気力を使い果たした後でもあり、もう次の力があるかどうかわからないだけに、いい結果を期待したいと思うのである・・・
【今週の読書】
0 件のコメント:
コメントを投稿