2016年11月17日木曜日

年金を考える

知らなかったのであるが、11月は「ねんきん月間」だそうで、特に1130日は「いいみらい」ということで、「年金の日」とされているのだとか。昨今、少子高齢化によって年金財政が圧迫されており、支給年齢は上がるし、納めても将来もらえるのかという不安もなくはない。そんな11月だから、年金のこともちょっと考えてみた。 

そもそも年金制度がスタートした1961年は、男性の平均寿命は65歳だったということで、60歳で定年と同時に支給され、平均5年間の支給ということで十分制度として成り立っていたのであろう。それが現在では平均寿命が81歳になっているわけで、それだけでも制度にヒビが入っているのも理解できる。さらに少子化は一人当たりの負担額も増える要因であり、ダブルパンチなわけである。

それに対して、国も手をこまねいているわけではない。増える給付と抑えたい負担とのバランスを取るため、支給開始年齢を65歳にし、定年も「再雇用」という完全な形ではないものの、延長するよう企業に働きかけている。私自身も社会人になって銀行に入った時、自動的にすべて手続きがなされ、以来年金はきちんと納めている。特に異常事態にならない限り、老齢年金と厚生年金とをもらえるはずである。

 それはそれで、将来の不安は残しつつも異論はないのであるが、最近ちょっと気になるのが「生活保護」との兼ね合いだ。例えば年金保険料を治めていない人は当然老齢年金はもらえない。もらえないから生活苦になり生活保護を申請したところ、支給された金額が年金より多かった。こんなケースがあるらしい。ちょっと調べてみたら、平成284月からの老齢基礎年金は年額78万円(月額65千円)だが、生活保護では日常生活で最も必要となる生活扶助費は、横浜市で8万円である。これなら年金保険料を真面目に払うより、横浜に住んで生活保護を受けた方が手取りが多くなる。

いかがなものかと思わずにはいられない。こういうことは改善してもらわないと、それこそ年金制度の根幹を揺るがす事態になるだろう。アホらしくて年金など加入していられない。生活保護はやはり最低限に留めてもらわないといけない。不正受給を防止するのは当然であるが、それとあわせてお金を支給する以外の工夫も必要ではないかと、常々思うところである。たとえば住居とかである。

 生活保護の支給額については、住宅に関して「住宅扶助」というのがある。まぁ家賃補助なのだろうが、これについては公営住宅に移るようにしたらいいと思う。公営住宅については、だいぶ空室があるようであり、空室対策兼支給額抑制策として一石二鳥だろう。嫌だというなら支給しなければいいだけだし、そもそも生活保護を受けざるを得ない状況で嫌だという権利など認めるべきではないだろう。

 生活保護については、あまり詳しくはないが、たぶん他にもアイデア次第でいろいろあるのではないかと思う。大事にしてほしいのは、「公平感」だ。年金問題は単独で考えるのではなく、そういう観点も含めて考えてほしいと思うのである・・・




【本日の読書】


 
    

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