2013年10月12日土曜日

働く事について考えていること

日雇い派遣、禁止後1年で「解禁」議論なぜ?
 10月4日、政府の規制改革会議は「日雇い派遣」を解禁するよう求める意見書をまとめました。~略~
 日雇い派遣は、労働者と派遣元の契約が30日以内である短期の派遣のこと。仕事があるときだけ派遣会社と雇用契約を結ぶ「登録型」の派遣です。派遣元に常時雇用され、仕事の有無にかかわらず給料が支払われる「常用型」の派遣に比べると、不安定な雇用形態とされています。
 2008年、リーマンショック後の不況により、「派遣切り」「年越し派遣村」などが社会問題化しました。このとき「雇用を不安定にしている」として批判されたのが日雇い派遣でした。その後の「ワーキングプア(働く貧困層)」の増加もあり、労働者保護の観点から、2012年10月の労働者派遣法改正で原則禁止となりました。

THE PAGE 10月10日(木)10時7分配信 
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そう言えば数年前、だいぶ「派遣切り」の事が話題になっていたなと思いだした。
当時から何が問題なのかわからないと、このブログでも書いている。
「派遣斬り」
日本のマスコミは本質的な議論そっちのけで、自分の勝手な思い込みを大々的に拡散し、世論を操作する傾向があるから、ニュースの盲信には気をつけないといけない。
そんなわけで、働く事についていろいろと考えてみた。

働く形態はいろいろあっていいと思う。
例えそれしかなくて渋々就労するのだとしても、「あるだけマシ」という考え方もある。
そもそも「派遣」は、「解雇」を前提とした雇用形態だ。
“切られ”て文句を言うのはおかしいし、企業を批判するのも間違っている。
大企業に勤め、安定した雇用環境にある自分としては言い難い意見だが、それが事実だ。

そもそも人は自分の食い扶持は自分で確保しないといけない。
太古の昔からそうだし、今でも自分で仕事を作るなり見つけるなりしないといけない。
作れなければ見つけるしかないのだが、それには雇い主にうまくPRして仕事をもらわないといけない。雇用主を満足させられなければ、仕事を失う事になる。

日本は、ありがたい事に労働者が強く守られている。
一度雇用されると、企業側の解雇は簡単ではない。
だからいつしか労働者側に“甘え”が生じているのだろう。
その延長上で「派遣」をとらえるから、批判が出てくるのだ。

かつて、外資系の投資銀行の人たちと一緒に仕事をした事がある。彼らは1年ごとに査定があって、そこでダメとされれば即クビになる。求められるパフォーマンスを上げようとする姿は、少々の事ではクビにならない我々とは対照的だった。考えてみれば、プロ野球を始めとするプロの世界も同様だ。収入面での違いはあるだろうが、その精神は見習わないといけないと思う。

よく丸の内界隈で、赤い旗を振ってデモをしているのを時折見かける。外資系の銀行の前で、「不当解雇反対」と看板を掲げている集団を見かけた事もある。詳しい事情は知らないが、「不当解雇反対」と抗議する目的は何なんだろうと思う。解雇を撤回し、再雇用せよというのだろうか。組織から「いらない」と言われた以上、そんな事をしている暇があったら次の仕事を探すべきではないかと考えてしまう。

もしも自分だったらどうするだろう。
業績が悪化して、リストラ対象になってしまったら、その時は潔く辞めるだろう。クビを宣告する人だって辛いかもしれないし、「いらない」と判断されてしまった以上は仕方がないではないか。まぁせめて退職金の上乗せを頼むとか、再就職のため3ヶ月くらいの猶予をくれとか、そのくらいの交渉はすると思うが、基本は辞めるだろう。いきなり海に放り出されるのは大変な事だし、せめてライフジャケットを要求するくらいはしてもいいと思う。

正直言ってその時辛いのは世間体だと思うが、安っぽいプライドは諦めて捨てるしかない。できるのはコンビニのアルバイトなのか日雇いなのか、ひょっとしたら派遣かもしれないし、はたまた雇用の確保に苦しんでいる飲食業界を狙うかもしれないが、そのあたりで一からやり直すしかない。年齢的なハンディは長年培った創意工夫で補い、フリーター如きには負けないくらい働いてみせるくらいの腹積りはある。

まあ思うだけなら誰にでもできると言われそうではあるが、世の中には自営業の人たちがたくさんいる。組織に頼らず、自分の力量で仕事を確保して生活をしている。私の父も一人で印刷屋を経営していたし、そういう友人知人もいる。
そうした人たちに対し、一人世の中に放り出されたからと言って、嘆いたりしがみついたりしているのは実にみっともない。

せめて親父には、「恥ずかしい息子」とは思われないようにしようという心意気くらいはあるから、たぶんそうなっても、掃除でもなんでもやれると思う。
残りどのくらい働けるのかはわからないが、そういう気持ちは常に持っていたいと思うし、そういう気持ちでまた来週からの仕事を頑張ろうと思うのである・・・



【今週の読書】

昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来 (日本経済新聞出版) - ジャレド・ダイアモンド, 倉骨彰 






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