2010年11月2日火曜日

少子化問題を考えた

閉塞状況に陥っている我が国であるが、その原因の一つとして少子化問題が挙げられる事が多い。
先週の土曜日も月に一度の社会人向け勉強会「寺子屋小山台」で、我が国経済の問題の一つとして挙がっていた。あちらこちらでも専門家が口をそろえて問題視しているから、確かに問題は問題なのであろう。しかし、やっぱりいつもへそ曲がりの自分としては、「本当だろうか」と敢えて考えてしまう。

確かに人口構成のいびつさとしての少子化は問題があるかもしれない。
多くの高齢者を少ない若者が支えなければならないとしたら、これは問題だ。
だが、高齢者の塊は時間とともになくなっていく。
逆三角形は時間とともに確実に解消されていく。

人口という面では、消費者が減るという意味では確実に全体のパイが減る。
確かに国内消費は減っていく。
今は消費不振が企業業績低迷の原因になっているから、確かにそうなのだろう。
だが、では人口は増え続ければいいのか、と単純に疑問に思う。
この狭い国土で、資源もない国で、食料自給率も低いこの国で、2億も3億もの人が平和に暮らしていけるのだろうか。

当然の事ながら、どこかで「適正人口」というところに行きあたるのではないのだろうか。
そしてそれはいったいどのくらいなのだろうか。
もしかしたら、その「適正人口」はすでにオーバーしているという可能性はないのだろうか。
こういう疑問点に応えてくれる新聞やメディアには、今のところお目にかかれていない気がする。

考えてみれば、我が母校がある武蔵小山周辺で5,000万円で一戸建てを買おうとしたら、よくて土地20坪+3階建の家になる。間違っても庭など猫の額ほども期待できない。
でも人口が減って、土地に余裕ができたら可能かもしれない。
(都市部集中+地方過疎化にならないとしたらだ)

せっかくの1,000円高速も渋滞で辟易しているが、これも適正人口になればすいすい走れるかもしれない。待機児童だっていなくなるし、失業率だって減るかもしれない。
何せ人口減少社会だ。

土曜日に配られた資料の中に「2050年の地域別人口とGDP予想」というものがあった。
2005年で日本の人口は1.3億人でGDPは3.5兆ドル。
一人当たりのGDPは30,000ドル。
これが2050年になると0.9億人でGDPは5兆ドルとなっていた。
一人当たりのGDPは50,000ドルだ。
物価の上昇はどのくらい織り込まれているかわからないが、一人当たりGDPは増えると予測されている。

人口が減少して消費が減れば、経済規模は縮小すると単純に言われているが、この予測通りになるとしたら、一人当たりの消費が増えれば経済規模は変わらない事になる。
何も無理して移民政策など取る必要はないし、そもそも移民先進国ドイツは首相自ら移民政策は失敗だったと語っているくらいだから、無理して増やす必要もない気がする。

実際はどうなんだろう。
マスコミなんて頭も使わず聞き込んできた事を書くだけだから、信用なんてできない。
一度是非専門家の人に聞いてみたいものである・・・


【本日の読書】
「サービスの達人たち」野地秩嘉
「存在の美しい哀しみ」小池真理子
 
    

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