街にジングルベルが流れるこの季節は、子供の頃から大好きな季節である。大人のクリスマスには反発を覚え(あんまり良い思い出がない)、浮かれている人達に向かっては、「けっ!」となってしまうが、やっぱり子供の頃からの印象ゆえか、この時期は心ウキウキするものがある。
とはいえ、大人は大変である。早くから我が家の子供たちにサンタさんにお願いするものをリサーチし、心積もりをする。長女はDSの「ともだちコレクション」。長男は仮面ライダーWのベルト。
12月に入りそろそろ買いに行くかと、会社帰りにまずはヨドバシカメラへ。ポイントが溜まっていて有効期限が近づいていたのだ。ところが、山のように積みあがったグッズの中に肝心のベルトがない。店員さんに聞いてみたら、売り切れでいつ入荷するかわからない、との事。たらり、と何やら嫌な予感とともに冷や汗が流れる。
翌日仕事を早目に終えて、池袋へ。最初に行ったトイザらスも売り切れ。ならばと向ったヤマダ電機もビックカメラも売り切れ(最近は家電量販店でおもちゃを買う時代なのだ)。どうしようかと頭を抱えていたら、やっぱり仕事帰りと思しきサラリーマン風のサンタクロースがやってきて、キョロキョロしている。向った視線の先はといえば、ほんの少し前に藁をもすがる心境で私が何度も眺め回した棚。「売り切れみたいですよ」と優しい言葉をかけたくなった。そのあとの西武・東武のデパートもなし。
さればとてネットで検索すると、4,700円ちょっとのベルトが、7,000~8,000円の価格はザラで、中には15,000円なんてとんでもないプレミアムがついて売られている。いくら子供のためとはいえ、そこまでしたくはない。みんなが殺到すれば、そんなところへは行きたくないという反発精神がこんなところでも働いてしまう。
17日にはヤマダ電機で売り出しとのニュースをキャッチしたが、朝一で完売したらしい。豊島園のトイザらスは18日に入荷したが、私も妻も両方都合がつかず、やっぱり諦める。もっと早くに動けばよかった。やむなく第2希望のリボルキャリーに変更。
こちらも南田中のヤマダ電機やトイザらスでは先週末に売れきれになり、明らかにベルトから流れてきたサンタが買っている傾向が伺えたので、あちこち走り回りダイエーでGET!(トイザらスより1,000円高かった・・・(T_T))
思い起こせば、子供の頃サンタさんに救急車をリクエストしていたが、消防車をもらった事があった。「なかったんだって」という父親の説明に「ふ~ん」と答えた記憶がある。あの時のサンタもきっと仕事帰りに、今はなき武蔵小山商店街のおもちゃ屋「ささや」で探したんだろうなと思う。救急車がなくて、サンタさんがその時どんな心境だったか、今ならわかる気がする。
いろいろとサンタさんにプレゼントをもらったと思うのだが、なぜだか覚えているのはその時もらった消防車の事だけだ。サンタさんの残念な気持ちが伝わったのかもしれない。ベルトをもらう気満々の長男はどんな反応を示すのだろう。もっと早くに動いていればと残念で仕方ないが、ひょっとしたらリボルキャリーもずっと記憶に残るプレゼントになるかもしれない。そうだと少しは報われる気もするが、どうだろうか。
今夜、そんな親の心は知らず、子供たちはどんな夢をみているのだろうかと思うのである・・・
【本日の読書】
「よくわかる経営分析」高田直芳
「ストロベリー・フィールズ」小池真理子
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