第二条 篤く三宝を敬え、三宝とは仏法僧なり
第三条 詔(天皇の命令)を承りては必ず謹め 君は天なり 臣は地なり
(十七条憲法)
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中国に留学経験もある同僚氏。
彼の語る中国人の姿は誠に面白い。
今回はさらに韓国人の話も聞いた。
それは彼が中国留学中のこと、同じ留学生のクラスメート(日本人と韓国人)とでバス旅行に出掛けた時の事らしい。最初は日本人韓国人それぞれバラバラに満員のバスに座っていたという。それがトイレ休憩が終わってバスが走り出したところ、気がつくと通路上の補助席はすべて日本人で埋め尽くされていたという。というのも、トイレ休憩中に戻ってきた韓国人はみな通常座席に座ってしまったからだそうである。座席の上に荷物が置いてあっても、「勝手にどけて」座ってしまったらしい。日本人は「自分の席」に韓国人が座っているとおろおろしてしまい、結局残った補助席に座るハメになったのだという。クラスメートでも平気でそんな事をする韓国人に、彼は度肝を抜かれたらしい。
日本人ならレストランでもちょっとした小物でも置いてあれば、「誰かが席を取っているのだ」と考えて遠慮する。他人の(それもクラスメートのだ)荷物をどけて座ってしまうなどという事はしない。国際社会で日本人が出遅れるのは言葉の壁だけではないようだ。
そんな話を聞いていたら、先日ディズニーランドでの出来事が記憶に蘇ってきた。あるクリスマスのオブジェの前で写真を撮っている家族を見かけ、我が家も撮ろうと言うことになった。シンデレラ城をバックにしたそのオブジェは絶好のフォトスポットだったのである。すでに次を待っているらしい家族がいたので、我が家はその後に並んだ。そうしていざ我が家の順番が来て、ふと気がついたら後にずらりと列ができていた。
ちょうどパレードが終わったところだったので、通りかかった人が次々に並んでいたのである。みんなお行儀よく並んでいる。写真を撮る人達も1~2枚撮るとすぐ次の人に譲る。子供がもたもたしていたりすると、お母さんが「早くしなさい」と子供を叱る。誰に言われたわけでもないのに、自然に列をつくり、次の人の事を自然と考えての行動を取る。そんな話を彼にしたところ、「中国人や韓国人は絶対にそんな事はしない」と唾を飛ばしながら答えてくれた。
幼稚園では「かわりばんこ」「じゅんばんこ」と言われながら育つ。わんぱく坊主は時に従わなかったりしても、そういう環境の中で、自然とそうすべきだという事を身につけていく。そうした日本の文化は実にすばらしいと思わずにはいられない。我こそと人を押しのける事なく、周りとの調和を重んじる精神文化は、「逆説の日本史」の作者井沢元彦氏によると聖徳太子の十七条憲法にすでに見られるという。天皇よりも仏教よりもまず「第一条」に「和」が大事と謳われている。
マクドナルドでは、人を押しのけなくていかなくても順番に注文を聞いてくれる文化。スーパーのレジで気を抜いていても割り込みされる心配のない文化。なんと居心地のよい社会に我々は住んでいるのである。「日本の社会はすばらしい」と喜ぶと同時に、そんな社会をこれからもきちんと維持していこうとする努力を忘れてはならないだろう。安易な移民政策には断固として反対していきたいものである。
親としても一人の社会人としても子供たちに伝えていきたいカルチャーだと思うのである・・・
【本日の読書】
「終末のフール」伊坂幸太郎
「天使と悪魔(下)」ダン・ブラウン
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