2009年5月25日月曜日

ファッション

男の第3の価値は「言葉」であり、
  第2の価値は「行動」であり、
   第1の価値は何より「生きる姿勢」である
                      里中満智子
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恥ずかしい話であるが、私はどうにもファッションセンスに乏しいようである。
洗濯をしていない薄汚れた服を平気で着る、という事こそないものの、流行遅れだったりパッとしないしょぼいものだったりという事はままあったらしい(「らしい」というところが肝なのである)。何度か人に指摘されたし、普通そういう事はあまり指摘しないものだと考えると、それ以上の冷たい視線は何度も注がれていたに違いない。

今でも覚えているのは、大学に入って間もなくの事、ラグビー部の部室で着替えようとしていたら、先輩が私の穿いていたジーンズを指差し、「それってラッパずぼんか?」と驚いて尋ねてきたことだ。かつて大好きだったテレビドラマ「俺達の旅」で中村雅俊演じる主人公が穿いていたベルボトム。憧れのスタイルであったのであるが、当時はすでに流行遅れになっていたのだ。それを全く知らず、しかも指摘されたのが、部内でもっともオッサンくさいと言われていたK先輩だったのがもの凄くショックであった。

社会人1年目の時も同じような指摘を同僚の女性から遠まわしに、そしてやんわりとされた。
女性からの指摘というものも年頃の身の上にはこたえるものである。
そして妻にも・・・

妻に対しては、そんなにセンスが悪いとバカにするなら東京にまで追いかけてくる事はなかったではないか、と逆襲を試みた事がある。妻の回答は、「最悪、服は変えさせれば何とかなると思うたんや」であった。あっさりと返り討ちにあった。まあ、間接的にではあるが、中味は認められたわけなので前向きに受け取ればいいのかもしれないが・・・

男は中味だ。
そう思い込むようにして体を鍛えてきたせいか、ファッションという苦手分野から逃げてきたのも事実である。しかし、結婚してからお気に入りのトレーナーなんかは何枚も捨てられたし、外出時着用禁止を出されたりしたのは切なかった。今でも「家の周り500メートル以内専用」とか「室内限定」の服はあるし、一緒にちょっとしたお出かけの時に、「その格好で行くの?(語尾が下がるのだ)」と言われないか冷や冷やする時がある。

そんな我が家は、今週末は子供の幼稚園の父兄参観。
昨日はそのための服を買いに行くハメになった。
もちろん、一人でなど行かせてもらえない。
服装に関しては完全に禁治○者扱いである。
と言ってもレジに商品を持って行って支払いをする事だけは許されているから準禁治○者だろうか?

今までは無関心でいたこの分野。
これまで頼りにしてきた肉体美ももはや遠い過去の栄光。
それに妻が私の服を選ぶより子供の服を選ぶ時間の方が、最近は長くなってきたように感じる。
そろそろ自立すべき時が来たのかもしれない。
少しずつ感心を持つところから始めようかと思うこの日この頃である・・・
   
   

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