2022年1月10日月曜日

タバコを吸いながら思う雑感

 平日、タバコを吸う場所は限られている。よく利用するのは、勤務先の近くにあるファミリーマート。我が勤務先の入居するビルには喫煙スペースがない。したがってわざわざファミマまで出向かないといけない。仕事中にそうそう抜け出してもいかれないので、昼休みと午後一回だけと決めている。外出する際はこれにもう一回加わる。あとは退社後の帰りである。こういう不自由は、個人的には歓迎である。一服一服をじっくり吸えるという意味では、障害があった方がいい。

 タバコも常習的・習慣的に吸うのではなく、じっくり味わって吸いたいと思う。タバコも不思議なもので、同じ銘柄でも吸う環境によって味が違う。一番いいのは、「食後、室内でコーヒーを飲みながら」であるが、なかなか難しい。今の環境ではどこか断念せざるを得ない。それでもなんとか最低限確保したいのが「無風の環境」である。風が強かったりすると、どういうわけかタバコの味が飛んでしまう。したがって、「歩きタバコ」など論外である。世間的にも迷惑だろうが、個人的にも味の確保という意味で避けている。

 ファミマの喫煙ルームはそういう意味で手ごろである。ネックは狭いため一度に3人までという人数制限があること。待つのも時間が惜しいため、満室の場合はさらにその先の公共喫煙スペースまで足を伸ばしている。便利なファミマの喫煙ルームだが、なぜかそのファミマではタバコを売っていない。せっかく喫煙スペースを設けてくれているのだから売ればいいのにと思うが、なぜなのかはわからない。酒やタバコは近隣に同業者が商売をしていると許可がおりないと聞いたことがあるが、たぶん道路を挟んだ反対側にタバコ屋さんがあるからそれで許可が下りないのかもしれない。実に残念である。

 また、ファミマとは会社を挟んで反対側にタバコ屋があって、ここでも喫煙スペースがある。だが、「タバコを買った人のみ」という限定付きなので気軽に利用できない。行くごとに買うわけにもいかず、さりとて「ここで買ったタバコです」と言い訳するのもなんだか面倒である。気の小さい私としては、どうにも敷居が高くて利用していない。そんな限定などしなければ、そこで買うと思うのだが、「サービスが先、利益は後」というビジネスのコツを理解していないのだろうが、1人の常連客作りに失敗しているのは確かである。

 そのファミマの喫煙コーナーだが、いただけないのは喫煙者のマナーである。夕方に行けば灰皿の周りには灰が散乱しているし、先日は灰皿の中から煙が出ていた。空箱を灰皿の上に捨てていく輩も珍しくない。店員さんが毎日掃除してくれていると思うが、気分悪いだろうなと思う。灰は確実に灰皿に落とす、火はきちんともみ消す、空箱は持ち帰って捨てる、そんな子供でもわかりそうな当たり前のことをやるだけでみんなが気持ちよく利用できる。タバコを吸える場所が少なくなっているからこそ気をつけたいところである。

 煙や灰というタバコに伴うデメリットを軽減しているのが電子タバコであるが、これも良し悪しかもしれない。私が手を出さないのは、スタートキットを選んで用意するのが面倒なのと(気に入らなければ無駄になるし)、銘柄を選ぶのも大変(今のマルボロにたどり着くまでにいろいろ試したものである)なので、今更感が強いのである。これからタバコを吸う人はどうなのかと考えると、最初は「ちょっと一本」ともらいタバコから入るのではないかと思うが、電子タバコはこれが難しい。「初心者」にはハードルが高いのではないかと考えると、喫煙人口を増やすのも難しいかもしれない。JTも大変だろうと思う。

 咋日は武蔵小杉の東急スクエアに立ち寄ったが、ここには立派な喫煙ルームがあった。わざわざどうして作るのだろうと思うが、こういう施設がなければマナー心のない人は路上や施設近辺で吸って吸い殻を捨てて行くかもしれない。喫煙スペースをなくせばタバコを吸わなくなるという考えは短絡的であり、適度な「ガス抜き」のためにはこういう喫煙スペースは必要なのだろう(もちろん、個人的にもありがたい)。大きな駅の周辺には公共の喫煙スペースが設けてあるのもそのためだろう。

 タバコを吸わなければ気にもならない事どもが近頃よく見えてきている。体に悪い事はわかっているが、適度であればメリットもある。当分やめるつもりはないが、やはりマナーには気をつけたいと思う。吸わない人のことも十分よくわかるし、だからこそそういうノンスモーカーのことも考え、モラルあるスモーカーでありたいと思うのである・・・


Gerd AltmannによるPixabayからの画像 

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