小学校4年の息子は、この週末を利用して野球の合宿に行っている。合宿と言えば、寝食を共にして集中して取り組むもので、私もいろいろ経験している。だが、小学生で合宿といっても、私も経験があるが、まぁ半分遊びみたいなものだろう。
私も小学校の頃、野球の合宿で千葉の九十九里に行った記憶がある。確か午前中練習して、午後はプールに入ったと思う。暑い中の練習は大変だったが、みんなと一緒に野球して、プールで遊んで一緒に寝てと、普段はしない経験が楽しかったものである。
これが高校生になると、遊びモードがなくなる。毎年夏休みにラグビーの合宿があったが、今考えてもあれは酷いものだったと思う。当時は学校をあげて山中湖に合宿に行っていたので、運動部も文化部も一緒。旅館は分散していたが、私の所属するラグビー部は、ブラスバンド部と一緒だった。
激しい運動をともなうラグビーと音楽とでは、消費するエネルギーはまったく違うのに、食事も何も条件は一緒。それも「普通の旅館飯」だったから、ひもじいのなんの。午前も午後もひたすらハードな練習で、難行苦行そのものであった。1年の時は何も知らずウキウキした気分でバスに乗り込み、なんで2年生が暗い顔しているのか不思議だったが、その理由は行って嫌と言うほど理解できた。
これが大学になると、再び楽しいものになった。練習はもちろんハードだったが、大学では練習と試合が半々となった。本来そうあるべきなのだが、高校時代は部で行くのではなく、学校で行く合宿だったので、試合相手がいなかったのである。ところが、大学ではラグビー部は単独で「合宿の聖地=菅平」に行く。各大学のラグビー部がわんさと来ているので、試合相手には事欠かないわけである。
練習して試合をして、試合の反省点を練習で修正し、また試合する。短期間でそれを繰り返し、秋のシーズンに向けて仕上げていくのである。大学生ともなれば、自己責任で行動は自由。自由時間は好きに過ごせたのも良かった。夕食後の短い外出が何より楽しみだったし、そうしたメリハリが良かったのである。集団生活が意外と好きで、「合宿は楽しい」とのたまうとチームメイトにはなぜか怪訝な顔をされたが、我がチームの合宿は「地獄の特訓」などというシロモノではなかったから、楽しむゆとりもあったわけである。
やっぱり朝から晩まで、チームメイトと一緒に過ごすという環境が自分には好ましかったと今でも思う。その後、就職して社員寮に入ったが、やはり楽しい毎日だったから、集団生活が肌に合っていたのかもしれない。今の時期、大学のラグビー部の後輩たちも菅平に行っている。ちょっとうらやましくもあり、自分ではもうあの経験ができないのかと思うと、とても残念である。
息子はどんな顔をして帰ってくるのだろうか。小学生の合宿だから、楽しいの一言なのだろう。自分が経験したことを一つ一つ息子が経験していくというのも、感慨深いものがあるような気がする。先のことはともかく、今の時期は「楽しい野球の合宿」を味わってもらいたいと思うのである・・・
【今週の読書】
0 件のコメント:
コメントを投稿