2012年7月7日土曜日

決めた!

 初めてアメリカに行ったのは、1999年の事だった。ラスベガスに遊びに行って、カジノそのものよりも街全体がレジャータウンという雰囲気に圧倒され、毎日睡眠時間3時間で街を堪能した。一方その時感じたのは、「アメリカ人はデブが多い」という事だ。それも小太りなんてかわいいものではない。もともと体格がでかいから、関取かと思うくらいのレベルだ。

 あるレストランに入った時の事だ。ちょっと小腹が減ったからなのだが、もう夜中だった事もあって(深夜の12時を過ぎていた)、軽めにシーザーサラダをオーダーした。出てきた一皿に夫婦で目を見張った。何人分かと思うくらいの山盛りだったのだ。隣のテーブルでは、老夫婦がかなりのボリュームのステーキをぱくついていた。後で見たら半分くらい残していて、「もったいない」と思ったものだが、アメリカの問題を身近に感じた旅行だった。

 肥満度を計る際に用いられるBMIは、『BMI= 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)』で求められる。日本肥満学会ではBMIの値が、
18.5未満=「やせ」
18.5以上~25未満=「ふつう」
25以上=「肥満」
としている(WHOでは25以上を「太りすぎ」、30以上を「肥満」)。

 英ロンドン大衛生熱帯医学大学院の研究チームが発表した調査結果によると、2005年現在、BMIが25を超える「太りすぎ」の超過体重(余分な肉の重さ)は世界合計で1,548万トンで、これを維持するエネルギーを国別に比較した肥満ランキングは、1位が米国だという。また、BMIが30を超える「肥満」の超過体重の世界合計は352万トンで、その3分の1が米国にあるというから、あの時ラスベガスで感じたのは間違いではなかったという事だ。

 調査報告は、さらに全世界が米国並みの肥満者の割合に達した場合、食料の需要は5800万トン増加し、世界の人口が新たに9億3500万人増えるのに相当すると結論付けている。途上国の人口爆発が、世界に深刻な食糧危機を招くという説があるが、その前にもっとなんとかしないといけない問題があるという事だろう。ちなみに先の肥満ランキングでは2位がクウェートで、3位がクロアチア、日本は155カ国中、118番目となっている。何だかイメージと合わない気がするが、日本は優等生と言えるみたいだ。

 こんな事を考えたのも、最近体重が増加傾向にあるからだ。1年前と比較すると5キロ近く増えている。体重だけをみると、学生時代とほとんど変わっていないから、かなり優秀だと言えるかもしれない。しかし、学生時代は鍛えぬいた筋肉を身に着けていた。今は自分でもわかるくらい筋肉は落ちている。贅肉と筋肉とでは筋肉の方が重い。同じ体重でもその“質”は明らかに違う。安心してはいけないわけだ。

 会社で同じフロアーの先輩は、最近体を鍛えているらしい。
夏になって半袖のYシャツ姿を見たら、明らかに体が盛り上がっているのでわかったのだ。
別の同期の男はフェイスブックを見ると、ゴールドジムに頻繁に通っている。
一度体を鍛えた男の本能なのだろうか、この年代でもまだ意欲は衰えていないらしい。
そういう自分も、“意欲だけは”衰えていない。

 恐る恐るBMIを計算してみたら、「25.48」だった。なんと「肥満」だ。WHOの規定では「太りすぎ」だ。学生時代の体型なら笑って認めるゆとりがあっただろうが、今の自分にこの言葉はきつい(ちなみに小数点第2位まで計算しているのは、決して涙ぐましい努力ではなく、計算式がそうなっているからだ)。

 体型がはっきりわかる夏だし、ちょっとそろそろ引き締めないといけないかもしれない。「週末の夜中に映画を観ながらお菓子をつまみに酒を飲む」という行為は、残念ながら少し控えた方がいいかもしれない。「もういいや」と思った時が終わりの時。サミュエル・ウルマンも「青春とは心の持ち方」だと言っているし、「心の肥満」だけは回避しないといけない。

 この夏、せめて「ふつう」レベルに戻そうと思うのである・・・



0 件のコメント:

コメントを投稿