2011年12月2日金曜日

A day in the life

  たったひとりしかない自分を
   たった一度しかない一生を
    ほんとうに生かさなかったら
     人間生まれてきたかいがないじゃないか 
                    山本有三著「路傍の石」より
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 いつの間にか月別カレンダーも最後になった。
朝いつものように駅に向かう途中、そろそろコートが必要だなと感じる。
週末にはクローゼットの奥から引っ張り出さないといけない。

 行きの通勤電車の中では、今『錯覚の科学』と言う本を読んでいる。
人間の注意力や記憶の限界による様々な錯覚を取り上げている本であるが、これがなかなか面白い。あっという間に東京駅についてしまうが、そのまま乗り過ごして続きを読みたい気分である。

 師走と言っても、今の職場はそんなに忙しくない。ありがたい事に仕事はかなりコントロールできるので、うまく繁閑を分散できるのだ。今日はある中小企業の社長と面談。商売も厳しく、財務内容もよくないのであるが、年齢も60を越えてそろそろ後継者の事を考え始めている。いろいろと相談に乗ったのであるが、今までは考えもしなかった事を考えるようになったと言う。

 考えてみれば、自分も今は家族の生活に責任が持てている。自分が働けなくなった時の事など、あてにはならぬとは言え、何となく年金をもらってなんて考えているが、中小企業の社長ともなると代わりに経営を任せないといけないわけで、不安も大きいのだろう。最近そういう相談を受ける機会が多くなっているが、私自身も年齢を経て相手も話しやすくなっているのかもしれないと感じる。

 コントロール可能とは言え、定時に帰れるほど暇ではないのが実情。それでもうまく日々の仕事の中に面白味を見いだせているから、格別の不満はない。
(まあ細かい些細なモノはやっぱり人間だから感じざるを得ないが・・・)
かつては猛烈なストレスを抱えていた時もあったが、今は比較的職場の人間関係に恵まれているところも大きいだろう。ありがたい事だ。

 今のストレスと言えばむしろ自分の時間がとり難い点だろう。やりたい事はいろいろとあるが、それをやる時間が十分ではない。楽しくない事はやめたりして、いわゆる断捨離を心掛けているが、それも十分とは言えない。自分でやりたい事をやる時間をどう捻出していくか、が今のテーマだ。

 帰りの電車の中では、『フェイスブック 若き天才の野望』を読んでいる。こちらは、映画「ソーシャル・ネットワーク」を観て興味を持ったのだが、映画では描き切れなかった部分が細かく描かれており、より一層面白く感じる。もうちょっと読みたいと思ったところで駅に着いてしまう。ドアtoドアで約1時間の通勤時間は苦にならないが、もうちょっと読みたいという気持ちが、強いて言えばストレスなのかもしれない。

 帰宅すると子供たちは寝るところ。二言三言、今日の様子を聞く。平日は一人の夕食も仕方ないところだ。食後のコーヒーを楽しむ至福の一時。週末の深夜には、溜めこんだ映画を観るという楽しみもある。今夜は何を観ようか・・・

 明日は子供の学芸会に年末の買い出しのドライバー。12月の週末は大掃除や買い出しなどの「公用」ですでに予定は一杯。されど細かい予定はまだ知らされていない。「マネージャー」に聞いてみないとわからない。自分のスケジュールを「マネージャー」が決めるという部分では、タレント気分を味わえると自嘲している。

 まぁまだ2011年も一ヶ月も残っているし、日々楽しみを見出して今年を締めくくりたいものである・・・


【本日の読書】

錯覚の科学 (文春文庫 S 14-1) - クリストファー・チャブリス, ダニエル・シモンズ, 成毛 眞, 木村 博江   フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) - デビッド・カークパトリック, 小林弘人 解説, 滑川海彦, 高橋信夫







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