2011年7月13日水曜日

こびとづかん

          
最近、「こびとづかん」なるものが流行っているらしい。
我が家の6歳の長男も読みたがり、アマゾンで取り寄せた。
きっかけは、家族でたまに行くコメダ珈琲で、シロノアールに夢中になっている大人を尻目に、長男がお店の本棚から見つけてきた時に遡る。

取り寄せてみれば、なんとなく不思議な絵本。
少年がなにやら不思議な皮を見つける。
物知りのじいじに聞いたところ、それはこびとの抜けがらだという。
そこでさっそく、少年はこびとを捜しに行く。
そしてあちひちでこびとを見つけるのである。

クサマダラオオコビトとかリトルハナガシラとか、モクモドキオオコビトとか、いろいろと登場する。それぞれの特徴が詳しく書いてあって、捕まえ方まで書かれている。
少年は喜んでこびとたちを捕まえて集めていく。
いわば「こびと収集」である。

他愛もない絵本と言ってしまえばそれまでなのであるが、長男の興味を惹くのはやはりこびとたちの絵なのだろう。妙にリアルで気色悪い。こびとと言いながらも、白雪姫のまわりをうろうろするような小人たちのようではまったくなく、雰囲気としては秋葉原をうろつくオタクのような感じである。

たぶん、絵がなかったらこれほどまでにウケなかったと思うし、他の絵だったらやっぱり同じだろう。この絵だからウケたのだ。それにどうやら喜んで読んでいる(見ている?)のは子供に限らないようだ。何がウケるかはわからない。

何であれ、子供が喜んで読んでいるのを見ると、わざわざ買ってあげた甲斐があるというもの。アマゾンで検索すると、続々とこびとモノのシリーズが出てくる。追加しようかなと思ったら、長男の関心は怪獣シリーズに戻っていた。ナントカコビトよりもゴモラやゼットンの方が良いみたいだ(次はエレキングが欲しいとブツブツつぶやいている・・・)。

まあ見た目はゴモラやゼットンやエレキングの方がストレートでいい。
気色の悪いコビトよりも健全な気がする。
ただこの絵本の持っている雰囲気はいいと思う。
野や山や川のほとりにひょっとしたらこんな不思議な生き物がいるかもしれない、そんなイマジネーションが養われるなら、夢があっていいかもしれない。

最後に少年は捕まえたこびとたちを放してやる。
じいじに言われたからだ。
「コビトも人間もなにも変わらない。大きいか小さいか、ただそれだけじゃ。もしお前が虫カゴに入れられたらどうする?パパやママと引き離されたらどう思う?」
そこはさすがに絵本だ。長男にもここはよく読んでほしいところだと思った。

ただ絵がキモカワイイと言っている大人よりも、やっぱりこどもにとっての方が得るものは大きそうである。他のシリーズもちょっと目を通してみようかな、と思った次第である・・・


【本日の読書】





         

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