2010年8月25日水曜日

外国人観光客

丸の内勤務のせいもあるが、東京駅周辺ではよく外国人観光客を目にする。
大抵は数人の家族またはグループだ。
東京は鉄道網を始めとして交通機関が発達しているから、どこへ行くにしても便利だとは思うものの、慣れない外国人の方にしてみれば複雑に思えるかもしれない。
それでも地図を見たり、駅員さんなどに訪ねたりして奮闘しているようである。

翻ってみると、日本人はどうも至れり尽くせりが好きなようである。
先月グアムに行った際は、市中に日本人観光客向けのバスが走っていた。
JTBなどで旅行の申し込みをすると無料パスがついてくる。歩くかタクシーしかない現地で、これは貴重な足だった。ハワイでも同じバスが走っていたから、他の観光地にも結構走らせているのかもしれない。

わざわざバスを走らせてしまうというところが凄いところだ。このバスは誰でもお金を払えば乗れるので、他の国の観光客も結構重宝していたようである。

こうした細やかさは日本人らしいと思うのだが、その一方でこういうものに慣れてしまうと、逆に一人で行動する逞しさが奪われるような気もする。ガイドブックだって微に入り際に入りで、現地でうろうろする事もない。それがいいのか悪いのかは難しいところだ。

その昔、マニラに住む友人宅に遊びに行った事がある。
その時、現地を走るジープニーに乗ってみたいと思った。ところがこれが難しい。現地に住む友人でさえ難しいと言っていたから尚更だ。乗り込んで行くだけの度胸がなくて結局乗れずじまい。今でも残念に思う。

私もガイドブック片手に旅するより、現地の人にあれこれ聞いて、自分なりの発見を楽しみたいと思うクチだ。 (→地球の歩き方)

独身時代にシンガポールに行った時は一人で適当にバスに乗って、インド人街で降り、路地裏の小さなレストランに入ってランチを食べた。日本人が来たと言う事でわざわざ店の奥から年とったおじいさんが出てきて話しかけてきた。戦争中の思い出があったのかもしれない。そうした経験は、パックツアーではできない。

外国人観光客の人たちは、みんな自分たちの旅をしている。
もちろん、そこにはきめ細かく世話してくれる旅行会社もないのだろうが、逞しいなと感じてしまう。どこへ行っても英語で物おじせず話しかけるし・・・

細やかなサービスがないから逞しいのか、逞しくないから細やかなサービスが必要なのか。
現地にまでバスを走らせてしまう日本流が良いのか悪いのかはわからない。
外国人観光客の人たちがこの東京でどんな事を経験して、どんな感想を持ったのか、ちょっと聞いてみたい気がする。

そんな事を考えていたら、独身時代のような気ままな旅をまたしてみたいという気になった。
当分は難しいだろうなぁと、遠くを見つめてしまうのである・・・


【本日の読書】
「はとバスをV字回復させた社長の習慣」宮端清次
「モンスター」百田尚樹
    

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